誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

新しいブログの発掘や紹介もブロガーがやってくれるとうれしい

追記(2020/01/11)

zaikabouさんが比較的さいきんブログ紹介の記事を書いていたのを思い出しました。こういう記事はありがたいです。

zaikabou.hatenablog.com

新しいブログ(新人)が注目されにくい,あるいは良い記事を書いても話題になりにくいという感覚はよくわかります。

www.ituki-yu2.net

以前もそういう傾向はあった気がしますが(有名なブロガーの初期の記事を読むと「これなんでぜんぜんブクマされてないんだ」というのがあったり),それより難しい状況になっているのかも。

ところで,うろ覚えなんですがむかしはおすすめのブロガーやブログを紹介する記事が話題になってたりしませんでしたっけ。

そういう「(あまり知られてないけど)良いブログ」の紹介をできれば影響力のある人がやってくれるとけっこう良いんじゃないかなと。ブログじゃなくてはてブやTwitterでやっても良いと思いますが,ブログだとまとめて書けますしね。今でも見かけないことはないんですが。

数もそんなに多くなくて良いし,特に新人ではなくても良いと思います(たとえばそれほど知られてないけど特定のトピックに関しておすすめとか)。

前に,ブックマーカーについては簡単に書いたことがあります。私なんかが書いても影響力ありませんし,ブックマーカーは紹介されたってメリットあまりないかもしれませんが…

dlit.hatenablog.com

ただ,お気に入りのお店なんかと似た話で,それほど注目されてなくて良いブログはそのままのペースで続けてほしいということもあるので難しいかもしれません。

紹介する側にはあまりメリットがありませんかね。そこは「ノブレス・オブリージュ」とか「再分配」的なものということでなんとか。

文章の長さとか専門家性とか

文章の長さとか

言及いただきましたので関連しそうなことを少しだけ。

interdisciplinary.hateblo.jp

私もけっこう長くてややこしい記事を書きますので,「長い」系の苦情をいただくことは少なくありません(でもさいきん少ない気がする)。私のブログの「歯切れの悪さ」については,下記の記事で書きました。

dlit.hatenadiary.com

読み手としては,私が研究者で論文や書籍を読み慣れているということもあるのでしょうけれど,自分が理解できていないものほど,長くて丁寧に書いてある文章の方が助かります。短くて簡潔な文章はむしろ,ある程度理解できているものについて整理し直す,把握し直す場合に有効なことが多いです。良い長い文章というのは,理解の手がかりがたくさんあるということではないかと。

これは理解したいものごとやトピックの性質にもよりますしやっぱり一概には言えないんですけどね。あとやっぱりどう考えても,不必要に,あるいは無理に長かったり複雑だったりする文章はあると思います。私の理解や知識がが足りないだけかもしれませんが。

というわけで,ブロガーの皆さんには長い文章もばんばん書いていただきたいです。今は短いやつはTwitterとかがあるわけですから,長文こそブログの良さが出るところでは。

専門家性とか

「専門性」については,やはり研究の蓄積があってちゃんとした話をするなら制度とかいろんなことについて考えなければならないのですが,どこかで線引きできることはできるけれども,専門家と非専門家はかなり連続しているものではないかと思います。

そういう意味で,職業研究者とかでなくても,「(誰かにとっての)専門家」は実はたくさんいるのではないかと。たまに「自分で研究をしていないと基礎的なことさえ教えることはできない」といった言説を見ますが,これはたぶんトピックというか内容や扱う範囲によりますし,やっぱり分野・領域による違いがありそうです。

自分のことで言うと,職業研究者であり大学教員であるという「肩書き」はやはり重いです。単に肩書きだけの問題ではありませんが大学院生の頃はもっと気軽にいろいろ書けてましたね。 実際には,トピックによっては大学院生とか(さいきん話題の)「在野」の方の方が研究のレベルでも詳しいということはそれほど珍しくないと思うのですが,これは内容についてある程度理解できなければ判断できないことなので,非専門家からは判断が付かないところが難しいですね。

関連

dlit.hatenadiary.com

専門家としてブログとどう付き合うか(今の方針)

追記(2019/01/08)

なんだか内容と合ってない気がしたのでタイトル変更しました。

はじめに

途中ではてなブログへの移行があり名前も変えてしまいましたが,このブログ(元はてなダイアリー)もそろそろ15年目を迎えます。

dlit.hatenadiary.com

下記の記事を読んだこともあって,さいきんのブログに対するスタンスを簡単にまとめておきたいと思います。

president.jp

仕事(大学教員・研究)の営業みたいな

Amazonアソシエイトは利用していますが,基本的にブログで儲けることは考えていません。アフィリエイトの収入は,はてなブログProの料金をカバーできればぐらいの気持ちで使っていて実際カバーできているかは微妙なところです。はてなブログをProにしているのは,広告を外した方が少しでも記事が読みやすくなるのではないかと考えているからです。自分で自分の記事を読み返すこともけっこうあるのですが,やはり広告は少ない方が読みやすいと感じます。

特に博士号取得後大学教員になってから(非常勤時代を含む)は,ブログに専門(言語学・日本語学)の話題について書くことが一種の営業活動にもなることを意識しています。また,自身の所属大学や組織のことについて書くつもりはあまりないのですが,大学や大学教員について実際に携わっている人から見えていることを書くのも一種の営業活動ではないかと考えています。

もちろん,営業活動が逆効果というかマイナスの結果につながることも考慮していて,心配な時は記事を書くのを途中でやめたりすることもたまにあるのですが,できる限り誠実に正確に自身の分野のことを書くことが結局は自分を含め多くの人にとって良いのではないかというのがここさいきんの基本的な方針になっています。

「営業」の対象として考えている人はかなり広範囲にわたっていて,業界の外側にいる人全員がそうだろと言われればまあそうなのですが,1) これから大学に入ってきて言語学や日本語学に触れる可能性のある人,や,2) 大学に入る予定はないけれど言語学や日本語学に興味のある人,だけでなく,3) 他分野の研究者や大学教員,4) 言語学が専門だが日本語の研究についてはそれほど詳しくない人,も読むことも具体的に意識しています。なぜかというと,実際にそういう方々から「読んでるよ」と言われることが意外に多かったからです。さいきんはTwitterでそういう方々の反応を見られるということもありますね。確かに,私も自分の専門でない分野のブログ記事を読むのは好きですしそういうブログ・記事の存在は助かります

また,5) 同分野の研究者・大学教員や大学院生,にもけっこう読んでいただいているようで,そういう方々向けには自分が関わった書籍や論文の宣伝等を除いてあまり「営業」という意識はないのですが,「こんなことについてこういう記事を書いて公開するとこんな反応があるよ」という例示になっていると嬉しいなと思います。あまり記事を書かない割に(書かないから?)長く続けてきた分webでもそれなりに色々な経験をしましたので,まだしばらくは人柱として耐えられると思います。

収入もないのによく続けられるねと思われるかもしれませんが(時にはかなり文献を調べたり読んだりすることも),ここまで書いたようにこういう広い意味での営業活動は意外と重要だと思います。「あいつら何やってるかよく分からない」というのは「あいつら嫌い」より怖いのではないでしょうか。あと,国立大学に勤務して研究や教育を行っているので,雀の涙ほどでも「社会への還元」にもなっているといいなという思いもあります。

本を紹介する

前にも書いたことがあると思うのですが,自分の専門に関わるトピックで良い本があるのに探している人にすら知られていないということがそれなりにあるようで,そのたびにもったいないと思ってしまいます。

研究分野としては本が売れる・知られるということは非常に重要だと思いますので,自分が関わっているかどうかは関係なく,できる範囲で本の紹介をすることにしています。「しっかり調べてから」ということを徹底しすぎると私の場合記事を書けなくなってしまいますので,断片的なものも多いですがよろしければ下記のまとめなどご覧下さい。このまとめ,実はちゃんと更新しています。

dlit.hatenadiary.com

この方針は今後も継続します。私は専門の本に関しては「これは読んじゃダメ・読まなくても良い」という情報も(特に非専門家にとっては)重要だと考えていますので,時にネガティブな言及の仕方をすることもあります。ただこれは書き方とか難しいですね。

そのほか

これも定期的に書いていることですが,もちろん承認欲求のために書いているというところはあります。1度で良いから被ブクマ1,000超えの記事を書くことを密かな目標にしているのですが,今のところどうすれば実現できるのか見当もつきませんね(今のところ最高でも400に届かないぐらい)。

ただ,これまでの経験から「自分の専門分野のことについてきちんと書いた記事に反響が多い」というケースが一番嬉しいということが分かっていますので,きちんと書いた結果として承認欲求が満たされるというのを目指したいところです。きちんと調べたり書いたものほど読まれなかったりしてなかなか難しいんですけどね。

媒体に関しては,Twitterにもそれなりにいろいろ書きますが,やはり専門のことについて書こうとするとブログが良いです。というか,Twitterをある程度やったことでブログの重要性に気付きました。noteとかもいちおうアカウントだけは取っているのですが,しばらくはこのブログをメインに活動を続けるつもりです。

今後も歯切れが悪いのは変わらないと思いますが,よろしければ引き続きよろしくお願いします。