誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

疑似科学特集

 自然科学系の雑誌も結構目を通したりするのですが、岩波から出ている雑誌「科学」に疑似科学関係のちょっとおもろい特集を見つけたので紹介しておきます↓

 最近結構専門的なものから啓蒙書、あるいは軽い読み物として疑似科学(ニセ科学、トンデモ科学の方が呼び方としては多いかも)関係の書物が相次いで出版されているようですね〜この雑誌の目次をググってる時にも色んなブログのエントリを見つけて、その関心の高さにちょっとびっくりしました。
 以前このブログでも疑似科学関係の本を取り上げたことがありますが↓

 この本は科学哲学の入門書でしたが、今回の「科学」の特集には確かそちらの方面の専門家の記事はありませんでしたね。そのかわり、疑似科学の影響をまともに受ける物理学者からの報告や、と学会(知らない人はググってね)関係者から見た「トンデモ」としての科学疑似科学など一種「生の声」が聞けるという点で面白かったです。また、なぜ信じてしまうのかという認知科学から見た記事もありましたね。まあこちらの視点からは他にも色んな本が出てるみたいですが。
 あと、特集記事の一つではないのですが、石黒武彦さんの記事がミスコンダクト…簡単に言うと科学における不正行為、つまりデータ捏造、盗作・剽窃などの問題を取り上げていて興味深いです。自然科学系の実際の事例や現状などが具体的に紹介されていて結構身につまされます。盗作・剽窃なんかはもちろん言語学関係でも問題がありますからねえ…こないだもある先生がある論文について「どう考えても剽窃されたとしか思えない」とこぼしてらして怖くなりました。
 あまり難しい記事は無いので、読み物、あるいは「現場の声」として面白いのではないかと思います。
 結構良い味出してる一行コラムみたいなのが記事の欄外にあって、「ハリケーンカトリーナは日本のヤクザの気象兵器によるものだと主張した米のニュースキャスターがいる…でも日本にもスマトラ島沖地震は米の地震兵器によるものだと主張している人がいるのでどっちもどっち」ってのには笑いました(^_^;