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セミナー「専門家と素人の対話」開催&立ち上げのお知らせ

 私の所属している筑波大学の機関で、「専門家と素人の対話」という継続的なセミナーを立ち上げましたので、お知らせします。
 このセミナーは、専門家と素人(非専門家)間における情報伝達およびコミュニケーションの問題について主に人文社会科学的な視点から考えていく、ということを目的にしています。

セミナー「専門家と素人の対話」第一回:サイエンスコミュニケーションの現場

(会場への詳しい行き方はもう少し下にあります。)

 第一回は、亀尾敦氏を招いて、雑誌・書籍・ブログといった異なる形態のメディアにおけるサイエンスコミュニケーションの問題について、具体的なエピソードを紹介していただきながら、実践・現場の視点から検討します。
 こちらもどうぞよろしく↓

おかしな科学―みんながはまる、いい話コワい話

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※追記(2010/12/19)

会場への行き方(複雑ですみません…)
 つくばエクスプレス「つくば」駅下車→バス停「つくばセンター」6番乗り場(つくば駅地上階。つくば駅A3出口から地上に上がるとバス発車時刻の電光掲示板があります)より筑波大学へ向かうバスに乗車。バス乗車後のルートは以下の二種類。
1.「筑波大学循環(右回り)」または「筑波大学中央(行き)」に乗車の場合→「第一エリア前」にて下車→バス進行方向にすぐ(数メートル)小さな十字路があるので、バスが走っている方の大きな道路を渡る→大学の中へ入っていく小道がある(渡り終わった時の方向のまま直進)のでそれをしばらく道なりに行くと(歩行者用の陸橋もくぐってまだ先)左手に見えてくる三階建ての建物が会場(共同利用棟A)。
2.「筑波大学循環(左回り)」に乗車の場合→「大学公園」にて下車→バス進行方向の道を少し(数メートル)戻るとある小道を右手(建物がある方)に折れる→2, 30メートルほど歩くと右手に見えてくる三階建ての建物が会場(共同利用棟A)
※「共同利用棟A」と「共同研究棟A」は異なる建物です。地図上では近く見えますが、「共同研究棟A」から「共同利用棟A」へ直接行くのはかなり難しいのでご注意ください。
※迷った場合などはお手数ですが事務局(0298534091)へ直接お問い合わせください

 立ち上げに際し、色々ばたばたしてしまったので、直前の告知になってしまい残念です。亀@渋研Xさんのお話を聞きたい、という方は結構いらっしゃるのではないかと思いますので。
 ただ、このセミナーは継続的にやっていくつもりなので、興味のある方は、人文・社会科学・自然科学などの分野はもちろん、専門家/非専門家、アカデミックな場になじみがある/ないに関わらず気軽にご参加、またはお問い合わせください。

立ち上げの動機、詳しい趣旨、今後の野望など

 発端は、1) ニセ科学問題への関わり、2) 主にブログなどを通したネット上での活動、という自分自身の二種類の体験(両者は交差していますが)を通して感じた、「専門家と素人の対話の難しさ(重要性)」に人文社会的な視点・スタンスからアプローチしたい、というところにあります。
 ニセ科学問題にコミットし始めた時に何度か目にした、「もっと人文社会系の人たちの働きかけがあってもよいのでは」という自然科学系の人たちからの提案に対する、一つの答えでもあります。
 ちなみに、「専門家」と対応する語は「非専門家」、「素人」と対応する語は「玄人」でしょうが、あえて「専門家と素人」とすることで、両者の対話の難しさを表しています。
 また、サイエンスコミュニケーション、というのは一般的にも色々話題になっていて、サイエンスライターなんて言葉もかなり浸透してきていると思うのですが、個人的には、人文社会系の分野だって専門家と素人のコミュニケーションは結構難しいし、実際うまくいってないことも多いと思います。ただ、人文社会系の専門的な話は自然科学系の話に比べてなんとなく分かった気になれる、ということが大きいのではないかと。
 なお、実際には人文社会の分野にも関連する研究はすでに結構あると思うのです。たとえば、最近読んだこれもかなり関係するのではないかと感じました。

概念分析の社会学 ─ 社会的経験と人間の科学

概念分析の社会学 ─ 社会的経験と人間の科学

そこで、このセミナーは新しい研究を立ち上げるというよりは、多種多様な領域、場所で行われている研究や活動の知見をうっすらとでも繋げるきっかけになれば良いな、と考えています。
 今後は、研究者としてはコミュニケーション分析、社会学や心理学の専門家、現場からはライター、あと医師などの専門家の話なども聞けたら、なんてことを考えています。ただ、私のコネでなんとかなる範囲はとても狭いので、興味のある方はぜひご協力を<(_ _)>