誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

豹変しようと思って生きてきたのだけれど

 ちょっとタイトルが大げさかな。以下のエントリを読んで。

「君子豹変」は、立派な人が機をみて態度や考えを安易に変える、あるいは、突然、本性を現して恐ろしい人物に一変する、という否定的な意味で使われることが多い。
「君子豹変」。本来はいい意味だったのだが… - 言語郎−B級「高等遊民」の妄言

 恥ずかしながら、この事実をこのエントリを読むまで知りませんでした…
 僕がたまたま幸運だったのか、この言葉を知ったのはたしか中学生の頃の国語便覧を読んで、だったと思うのですよね。故事成語とか好きだったので。そこの説明には、

では、本来の意味とは。中国の『易経』の「君子は豹変す。小人は面を革(あらた)む」に由来する。『大辞林』第3版(三省堂)などによると、豹の毛が季節の変わり目に抜け替わって斑紋も鮮やかに美しくなるように、徳のある君子はすばやくはっきりと誤りを正すが、徳のない人は外面だけを改める、ということである。
「君子豹変」。本来はいい意味だったのだが… - 言語郎−B級「高等遊民」の妄言

と同じような説明がはっきり書かれていて、「これはカッコイイ!」と思った僕はそれからこの言葉を自分の座右の銘*1の一つとしてきたのですけれど、まさかネガティブな捉え方のほうが定着していたとは…通りで良い言葉なのに掲げている人が少ないはずです。
 上記エントリで紹介されている、

「君子豹変す、というが、あの男の変わり身の早さには感心するよ」

というような用法も、「ああ、そういう誤解もあるのか」というぐらいであまり気に留めていなかったのですが…「豹変する」単独ではネガティブな文脈で使われることが多い、というのは認識していたのですけれどねえ。いや、だからこそか。
 まあ僕の中でのこの言葉自体の位置付けや、それに関わる信念が変わるわけではないのですけれど、これから他人とコミュニケーションをとる際にはちょっと気をつけるようにしてみるかな。

*1:「座右の銘」という表現の方を後から知った気がする。