誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

出会ってから調べてみる

 上記のTAKESANさんのエントリのmoharizaさんのコメントが気になったので。直接コメントした方が良いのかもしれませんが、以前から気になってたことでもあるので自分のところに書いておきます。
※追記(2008/05/05)
 optical_frogさんのところに怪しいものに出会ったときの対処法(の一つ)についての具体的なお話が出ているので、ご参照ください。

 また、TAKESANさんのところにもこの問題に関連するエントリが挙がっていました。

 両者とも僕の提案には無いアプローチについて触れているので参考になると思います。
 以下、moharizaさんのコメントから抜粋

素人は自分で合理的、論理的思考で納得させられても、「科学的知識」が十分でなく、抜けている要素が多く、だまされやすいと云うことでしょうか?
だまされない為には、幅広い(科学的な)視野(知識)が必要となり、それは、素人の雑学程度では、不十分と云うことでしょう。
深い科学的な知識は、普段のテレビ等の流すマスコミの情報では、片手落ちで(マスコミ<記者>の思い込み等で、誤った情報を流すこともあり、)注意しなければならず、自身で勉強するにも限られて来るような気がします。
その為には、素人はどのように対処すれば良いのでしょうか?
普段から森羅万象に疑問を持ち、知識を吸収する努力をし、深い思慮を持ち、惑わされないよう、自分の考えを持つこと(疑念を持つこと?)からしか、無いような気もしますが…。

 ニセ科学関係の議論で時々こういう疑問って上がってきているような気がしますが、モノに出会ってから調べれば良いんじゃないですかね。それでは答えになってないのかな。
 まず、研究者のような高度に専門的知識を有しているような人でも、なんの調査も無しに全ての疑似科学やニセ科学について細かい判断を下せるわけではないと思います。もちろん、予備知識が無くても「かなり怪しい」と当たりをつけるコツのようなものはありますし、何かの専門家の方が情報の検索の仕方や情報自体の処理の仕方においては慣れてる分速いし正確、ということはあると思いますけどね。
 幸い今はネットがあるおかげで、ある言説に対して様々なレベルで解説されているサイトやブログが比較的簡単に見つかります。怪しいものに関しては特に大体批判サイトがありますよね。
 ニセ科学的言説に出会って、「ほら今すぐこの場で有りか無しか判断しろ!」ということはほとんど無いと思うので、出会ってしまったら分かりやすい説明に出会えるまで調べてみるってのはどうでしょう。どうしても見つからなかったら関連情報を扱ってるブログのコメント欄で聞いてみるとかって方法もありますよね。
 後はどれぐらい必要に迫られた状況なのか、ということと自分のかけられるコストの兼ね合いなのではないでしょうか。これってニセ科学に限ったことではないと思うのですよね。法律や社会問題とか他のことに関しても、自分が当事者になりそうであれば頑張って情報収集しますよね。まあ法律に関しては弁護士に相談するとかって方法もありますけど、それでも自分で調べておくにこしたことはないですよね。
 確かにネットにはノイズも多いですし、そう簡単に有益な情報だけを入手できるわけではありませんが、素人がいきなり専門の論文や本を読むところから始めなくてもいいかもしれない、というだけで大分便利なんじゃないでしょうか。まあこれだとネットとネットでの検索にある程度慣れてることを前提としてしまいますので万能の方法ではないのですが。 
 素人には様々なニセ科学に騙されないほどの勉強をするのはきついしそんな時間も無いですよ!ってのもまあわかるんですけど、出会ってから調べる、でも結構間に合うんじゃないかなあとか思ったり。もちろんもともと色々な情報を入手しておく方が理想的ですけどね。
 あと、「騙されない」ためなら何かを「完全にニセ科学と断定」まで行かなくても「怪しそうだからとりあえず回避」の判断までたどり着ければ良いわけですから、それなら比較的簡単な判別法というかノウハウもやっぱりネットにはたくさん用意されてますよ。
※追記:もちろん最初に怪しいと気付くのにも知識が必要、という議論もありますが、それもある程度自分の直面してる状況から行動を判断できると思います。例えばマイナスイオンとかならCMを見てるだけなら特に何も考えたり行動しなくても、自分が実際に商品を購入したり、あるいはブログに記事を書くような段階になればその前にちょっとでもググってみるとか。商品の値段なんかも条件の一つになるかな。