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歯切れが悪いのは仕様です。

2014年後半戦雑感(3):第8回言語学×自然言語処理合同勉強会(国立情報学研究所)

 あっという間に年末になってしまいましたのでそれぞれごく簡単に。
 こちらの勉強会については下記のエントリでも少し書きました。

もう一人の発表者の海野さんもブログに関連エントリを上げていて、資料も公開されています。

 海野さん効果かなと思うのですが、参加者多かったですね。もしかしたら今まで最多かそれに近かったかも(懇親会も)。小町研から学部生が何人か参加してくれていて、そのフットワークの軽さが印象的でした。
 海野さんのお話はイントロ・概論的なところも丁寧で、(この勉強会ではいつものことですが)勉強になりました。デバイスが小さくなることにともなってユーザーの自由度は低くなり、それに自然言語処理の技術・課題が関係してくる話など色々印象に残っています。
 さて、僕の方はというと、時間の使い方を間違いました。この勉強会は積極的に発言してくれる人も多いので質疑応答の時間がほとんど取れなかったのは失敗でしたね。できるだけ具体的な言語現象を、ということで色々例を入れたのですが、そこはスキップして質問が出たら話すとかでも良かったかも…
 ふだんはあまり研究会・勉強会のスライドは公開しないのですが、上のエントリでも書いたように、この領域については色々な人が興味を持って参加してくれると良いなと思って資料を公開しています。

最後の方のスライドに少しだけ出てきますが、実はこの研究テーマはこのブログでも色々書いてきた専門家と非専門家のコミュニケーション問題にもつながっていくのではないかと考えています。これはまだ自分でもぼんやりとしたアイディアなのですが、webやSNSは専門家と非専門家の間の接点を増やしたという側面があると思うので、そこで起こるコミュニケーションや言語使用の特徴を調べることも同時に重要なのではないかと(もちろん、調べた結果それまでのコミュニケーションとたいして変わらないという結果もありえます)。
 僕に可能な研究方法を考えると、どう使うか、どう応用するか、という話をする前の、まずそこで何が起きているかを調べることが得意というか現実的だと思って今のところ記述的な研究を進めています。
 あ、そういう話を抜きにしても、けっこう面白いテーマだと思います。語用論・談話研究者の方々、どうでしょうか。
 この勉強会についてもまだまだ続けていく予定ですので、ぜひ気軽に参加してみて下さい。