はじめに
今年度,ゼミの連絡にLINEを使ってみました。なのでタイトルには分かりやすく1年と書きましたが,正確には10ヶ月ぐらいですね。
前提として,私のゼミは少人数であること(今年度は2人),私自身ふだんからLINEを使っている(家族とのやりとりだけですが)ということがあります。また,理工系の方などは「研究室」という仕組みはないと思ってください。つまり,私の他にゼミ生をサポートしてくれる院生等はいません。
Twitterなどではしかたなく導入したという教員の発言を見かけることもありますが,私は授業でLINEやTwitterを対象にした言語研究を取り扱っているということもあって,一度やってみたいという思いがありました。
また,ゼミやアポの時間調整,事務的な連絡がもっと簡単にできないかという期待がありました。
連絡が楽になった
結果として,良かったのではないかと思います。また特に困った問題というのも発生しませんでした。以下簡単に書きます。
まず,連絡が簡単になりました。特に既読機能によって相手が見たかどうか確認できるのが思ったより良かったです。もちろん環境・状況によっては必ずしも「読んだ」かどうか分かりませんし,既読回避の方法もあると思うのですが,メールだとどうしても読んだかどうか自体不明でこちらのスケジュール調整等がスタックしてしまうということがありましたので,それよりは良いと感じました。
特にスケジュール調整は場合によっては何回かやりとりをしないといけない場合がありますが,私にとってはLINEの方がメールより負担感が少ないです。
学生によっては望む望まざるによらず,LINEがふだん頻繁に接するツールだということが大きいのではないでしょうか。自身の他の生活の側面と卒論・ゼミの距離が近くなってしまうことが嫌だという人もいるでしょうが,そこが学生に支払ってもらっているコストの1つだと思います。
あとこれは使う前には想定していなかったのですが,画像を簡単に送ったりそれをアルバムでまとめたり,ノートに重要な情報を記載しておくというのも頻繁に使ったわけではありませんが地味に便利でした。今年度は広告を研究対象にしたゼミ生がいたのですが,街中で撮影した広告の画像を送ってもらったりとか。
難点
難点というほどではないのですが,LINEだとメールより送信相手を間違えるということが発生しやすいという印象があります。
幸い家族に送る文面をゼミのグループに投下するということはやらかさなかったのですが,スケジュール調整に関する文面を違う相手に送ってしまうということはやらかしてしまいました。
あと,私はツールとしては使いましたがスタンプ等はぜんぜん使わず文面もLINEに慣れていない人が作成する文面的なスタイルにしていたのでかなり事務的なグループができあがりました。でも,人によっては(特にふだんからLINEで多くやりとりをしている人は)学生との距離の取り方が難しいと感じることもあるかもしれません。私はTwitterの運営でもその辺りかなり意識的にやっているので,慣れているということもあります。
おわりに
卒論生は就職活動や試験(教採や院試),また卒論そのものに追い込まれるということが発生しやすく,精神的に参ってしまうなどの理由で連絡が取りにくくなってしまうことは珍しくありません(どんな学生にも起こりうると思います)。
学生の方はどうもきちんとした内容のある連絡や報告,あるいは進捗がないと連絡できないと思ってしまうこともあるらしく,そんな時に「既読」だけでも付けてくれるとこちらとしては助かるということがあります。もちろんかなりつらい時はLINEというかスマホすら見られない状態になってしまう人もいるのでしょうけれど。
来年度も(ゼミ生の了解が得られれば)LINEを使ってみようかと考えているのですが,ちょっと検討中です。