論文集『言語研究の楽しさと楽しみ―伊藤たかね先生退職記念論文集』が刊行されました。執筆者ということでいただいた手元にあるものの奥付を見ると刊行日は3月22日となっているのですが,Amazonではもう購入できるようになっていますね。
私は「分散形態論と語彙層を越えた異形態としての接辞」という論文を書きました。以前関西言語学会の招待発表でやったもので,多少データや用語等を整理したりもしていますが,基本的な内容は下記のハンドアウトからあまり変わっていません。データは面白いと思っているのですが,分析がきちんとできていないのがいつもながら私のダメなところです。
竹沢幸一先生の還暦をきっかけに編んだ論文集の記事でも書いたのですが,さいきんはこういう記念論文集というのはなかなか刊行するのが難しくなってきているようです。
私は伊藤たかね先生が指導教員だったというような関係ではないのでここで思い出話のようなものを書くことはしませんが,常に穏やかな物腰から発される鋭い質問やコメントは研究者として憧れますね。MLF等の研究会ではいろいろお世話になっていまして,私のように勢いと思いつきで新しい場に参加しちゃうような人間にとってはありがたいことです。