誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

日本語文法学会第20回大会雑感

初日だけ参加してきました。プログラム等は以下から見れます。

www.nihongo-bunpo.org

今年はあまり学会に出られていなかったので,いろんな人にあいさつをして回っていました。本もいくつか関わったものが出た年だったのに出版社の方々にもあいさつできてなかったので年内になんとか行けて良かったです。

なんとなく印象に残ったこと

学習院大学でeduroam使えなかったのは意外でした。

東京開催,しかも20回という節目なこともあってか,参加者がかなり多かったように感じました。受付が終わらなくて全体のスケジュールが10分後ろにずれることに。大会委員や開催校の方々対応おつかれさまでした。なんとなくこの学会にしてはスーツ率が高いような気がしたのですが,記念大会だったからなのか,気のせいなのか。

いろいろな方にお会いできましたが,1日目はずっと研究発表だったのであまりゆっくり話ができた人はいませんでした。懇親会も出なかったので…

2日目の方言のパネルセッションにかなり参加したかったので行けなかったのは残念です。懇親会のフリートークセッションや2日目の座談会のような企画も個人的にはけっこう好きなのですが,これもどちらも参加できず。さいきんゆっくり学会に参加できた記憶があまりありません。学会開始直前までゼミ生の卒論の添削とかしてましたし。

研究発表など

これもおそらく節目の大会だからということもあるのでしょうけれど,けっこうキャリアのある研究者による研究発表があったのは良いことではないかと思います。こういう発表枠が割と限られている小さめの学会でそういうことをすると院生の発表機会を奪うのではという意見もあるようですが,やっぱり基本的には水準の高い発表がたくさんある方が,参加者も増えるし学会自体活性化するのではないでしょうか。

研究発表もぜんぶ聞いたわけでもなく,2日目も参加してないのにちょっとひどいことを書きますが,この10年ぐらいで日本語文法研究はどうなったんだということについて,参加していても私個人はあまりぴんときたところがありませんでした(もしかしたら座談会で何かおもしろい話が出たかも)。日本語の文法について興味を持ったり研究しているいろいろな人が集まる学会というよりは,「日本語文法研究」という特定の分野が継承されているようなイメージ。個別にはいろいろな研究が進められているとか,いろんなアプローチに取り組んでいる院生や研究者がいるというのは分かるんですけどね。日本語文法学会は他に比べて若い学会ですが,20年経って単にある程度落ち着いたというだけのことかもしれません。