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歯切れが悪いのは仕様です。

すべての投票した人に感謝(しなかった方は次の機会に)

先の都知事選は蓮舫氏に、都議補選(江東区)は三戸安弥氏に投票しました。

これまでずっとブログやTwitterでは投票先を書かないというのが基本的な方針だったのですが、ここさいきんのwebの状況を見て、自分の投票先を明かした上で投票に行くことをすすめるのが良いのではないかと考えたので、この記事を書いています。

まず、これまでと比べて投票率が高かったようで、たいへん喜ばしいです。自分の投票した方が当選しなかったのはもちろん残念ですが(三戸氏は当選)、誰に投票したかにかかわらず投票に行った方はその点で社会制度を支える協力者であって「○○に投票するくらいなら投票しない方が良い」とは考えません(もちろんそのほかの点において協力できるかどうかはまた別の話です)。

いかなる社会や状況においても投票率が低いより高い方が良いとか、とにかく投票率が高ければ社会が良くなるといったことは思いません。それでも今の、少なくとも自分が生きている社会では投票する人が多い方が良さそうです。

投票に行かなかった方も、ぜひ次の機会は行くことを考えてみてください。特になんらかの事情で行けなかった方や、迷っている方などはぜひ。1つ前の記事に書いたように、私もあやうく投票できなかったかもしれないという経験はありました。

都知事選・都議補選の期日前投票をしてきました - 誰がログ

また、投票に行かなかった方は政治に関わってはいけないとか、何か言及してはいけないというようなことはないと思います(そういうことを言う人はいます)。政治への関わり方にはさまざまなやり方があり、どれかだけを選ばないといけないというわけでもありません。投票は次の機会を待たなければなりませんが、政治について考えたり調べたりすることはいつでもできます。

そもそも、「政治」には自分が生きるために必要なさまざまなことが含まれるので関わるなというのが変な話ですし(制度上その一部が難しくなることはもちろんあるとして)、一定以上の規模の集団に属しているとそのメンバー全員と考え・意見が同じとか気が合うとかいうのが稀なわけで、調整や折り合いを付け(ようとし)ながらなんとかやっていくしかないのではないでしょうか。ちなみにみんなで仲良くしようとか他人を批判してはいけないということではありません。

都知事選・都議補選の期日前投票をしてきました

東京都知事選挙、東京都議会議員補欠選挙の期日前投票をしてきました。私が住んでいる江東区は都議補選の対象の区でもあります。

都知事選で誰に投票するかはかなり早い段階である程度決めてあって、投票日が近づいてもその判断自体が変わることはありませんでした。

また、都議補選の方も以前から応援している方が立候補していたのですんなり決まりました。

期日前投票にしては投票所に人が多いなという印象がありましたが、これは曜日や時間によってもかなり様子が変わりますので、以前の都知事選より関心が高いかどうかはやはり投票率を見るしかないでしょうか。

私の選挙・投票に関する考え方については以前書きましたので今回は引用にしておきます。強調は今回改めて付けました。

私が選挙権を得てからこれまで続けてきてこれはけっこう良いんじゃないかと思うのは、何があっても投票には必ず行くと決めてしまうことだ。なんだ、みんな言ってることじゃないかと思われるかもしれないが、ポイントはその時の状況で投票に行くかどうかを判断しない(ために必ず行く)ということ。めんどくさがりの自分にとってはこの方がずっと気が楽だ。どれくらい選挙や投票に関する情報が得られるか、考える時間が確保できるかというのはその時の状況や自分の状態によって違う。でもそういう条件から投票に行くかどうかを判断することはしない。
2022年7月8日午前8時40分頃、参院選の期日前投票をした - 誰がログ

またこれも上の記事に書いてあるように、今は可能な限り期日前投票で投票するようにしています。これは以前急な予定やトラブルの発生、公共交通機関の遅れなどで投票時間ぎりぎりになってしまうことが何回かあって(1回はほんとうに終了直前の滑り込み)、そのようなことが原因で投票できないということがないようにと考えているためです。

ちなみに、これまで投票の際に何も書かないとか候補にない名前を書くといったことは1回もしたことがありません。

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期日前投票に行ってきました - 誰がログ

日本言語学会第168回大会雑感

はじめに

6月29日(土)、30日(日)の週末にICUで日本言語学会第168回大会があり、大会運営委員として参加しました。

この学会の大会運営委員は3大会ごとに委員の半数が交替する制度を取っており、今回の大会がその区切りです。委員長の松浦さんをはじめ、オンライン開催から対面開催(+録画配信)への移行、ポスター発表の拡大など大きな変化があって大変だったと思います。おつかれさまでした。私はあと3大会分任期が残っていますので今後もしばらくちょろちょろしています。

ICU

今回、言語学会ではじめて研究発表の司会を担当しました。実は私が院生のときにはじめて学会発表をしたのも前回ICUで開催された言語学会(第130回大会)でして、同じ大学で同じ全国規模の学会があるのはそれほど多くないことを考えると、なかなかの面白い偶然だと思います。

ICUは駅からバスで時間がかかったりと移動時間に注意というのは今でも覚えていて、偉そうに授業でも学生にアドバイスなどしておきながら結局私も集合時間に遅れたりしてしましました。面目ない。

分散形態論

今回司会をしたセッションの研究発表はどれも私の専門の1つである分散形態論 (Disributed Morphology)という理論にどこかで関わりがあるものでした。

上に書いた院生時の研究発表は分散形態論を用いた研究発表としてもはじめてのもので、その頃に比べるとほんとうによく使われるようになったなと思います。当時は(国内では)あまりやってる人がいないので面白がってやってたという側面もあったくらいだったのですけれど。今回の大会時に何人かの方からも「分散形態論も人気になったね」というような声をかけていただきました。私が普及をがんばったからとかそういう事情はなくて、元々海外ではけっこう使われ始めていたので日本でもそうなるというのはあまり不思議なことではありません。

ポスター発表の方にも分散形態論をはじめ形態論関係でおもしろそうなものがいくつかあったのですが、ほとんど聞きに行けなかったのが残念です。

会長就任講演「より豊かな言語学をめざして」

今回は新会長の定延利之氏の就任講演がありました。このブログでもときどき言及する研究者です。

定延氏の研究は内容がおもしろいだけでなく、話も分かりやすく例などもおもしろいので聴衆から笑いも起きる和やかな雰囲気のように感じました。

今回は会長就任講演ということもあって特にポジティブな受けとめられ方をしていたというところもあるかもしれませんが、定延氏の講演や発表はいつも受けが良いような印象があります。

これが実は私にはちょっと不思議に思えるところがあります。定延氏は話し方も非常に穏やかな感じなのですが、話の内容はけっこう「言語学ってこのままで良いの?」みたいなハードな問いかけが多いのですよね。そういう問いかけをいろいろなトピックでずっと続けてきていて、その問いかけ自体は受け入れられているのだけれど真正面から定延氏の問いかけに応答している研究はそれほど多くないんじゃないかな。私が知らないだけでしょうか。聞いた人にしか分からないでしょうけれど、今回だって言語学がやった方が良いけどできてないスペースがまだこれだけありますって話でしたよね。

それほど今回のトピックが専門ではない私にも現段階で言えそうなことはいくつか思いつきます。たとえば語用論も推論モデルをベースにするようになってからは(コードモデルよりも)幅広いコミュニケーションを取り扱えるんだ、とか。もっと専門の方はいろいろ考えることがあるでしょうし、質疑応答があれば盛り上がったのかな。

公開シンポジウム「言語理論とフィールド言語学によるデータの接触点」

個々の発表・話題提供はそれぞれ非常に勉強になり、また面白い観点・論点も色々出ていたのですけれど、だからこそもう少しシンポジウムとしてのまとめ的なものがあると良かったかなと感じました。質疑応答の最後の方が実質的にそんな内容になっていたような気はします。

あと、「理論」と「記述」の関わり方についてはこれまで言語学系の学会のシンポジウムやワークショップで定期的に取り上げられてきたので、個々の企画に言及するのは難しいとしても、今までのそういう企画はどういう点が良かったか/悪かったかという話も個人的には聞いてみたかったです。質問するのも考えていたのですが、時間がなくなってしまいました。

おわりに

次回は秋の大会で、2024年11月9日(土)、10日(日)開催、会場は北海道大学です。

日本言語学会 - 研究大会について