誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

研究

Obsidianでアステリスクをそのまま表示させる(Pandocのエクスポート結果付き)

はじめに 言語学的な背景 markdownでの扱い 解決案 バックスラッシュによるエスケープ アステリスクの後にスペースを入れる 全角のアステリスクを使う コードとして書く Pandocプラグインによるエクスポート 何もしない場合 アステリスクの対策をした場合 お…

査読とか採択率とか

以前学会誌関係の委員を担当した経験を思い返すと、日本語学周りにも同じような問題があるように思う。この記事には全体的に同意・賛成で、学会誌だけでなく学会発表の方も審査厳しくないかなと感じることがある(私の関連分野は学会発表も審査がある)。 ta…

Twitter(現X)を対象にした日本語研究について雑文を書きました

さいきんTwitter(現X)がなんだかあやしいので日本語研究(言語学分野)についていくつかの話題を論文としてまとめました。下記に草稿を公開しています。紀要論文として公開される予定ですが、公刊はまだしばらく先になるので内容が気になる方はこちらをご…

論文集『分散形態論の新展開』にゼロ形態の話を書きました

はじめに 論文集『分散形態論の新展開』が刊行されました。 分散形態論の新展開開拓社Amazon 学会の書籍販売では1ヶ月ほど前から並んでいましたし、先日の記事でも触れましたしTwitter(限X)でも何度か言及しているので特に同分野の方には何度目だこの話と…

Wikipedia「分散形態論」作成の記録と補足など

はじめに 言語学な人々アドベントカレンダー 何を書くか Wikipediaの項目を作成してみて 形式面 内容面 英語版の問題点 用語の翻訳 補足など 用語・概念に関する変更 例に関する修正 そのほか おわりに 文献 はじめに 言語学な人々アドベントカレンダー この…

日本言語学会第167回大会雑感(ワークショップのみ)

はじめに 先週末、同志社大学(京田辺キャンパス)で第167回大会がありました。 www.ls-japan.org 今回も大会運営委員として参加したのですが、今回は後日配信用の動画を撮影する業務を担当したこともあって、特に担当した会場についてはけっこう発表を聞く…

Morphology and Lexicon Forum 2023参加のために滋賀大へ(久しぶりの新幹線)

この週末に滋賀大で開催されるMorphology and Lexicon Forum (MLF) 2023に参加するため東京からの新幹線車中です。 www.konan-u.ac.jp すごく久しぶりだなと感じたので思い返してみると、コロナ禍が本格化してから新幹線に乗るのがはじめてなんですね。飛行…

Zotero 7 (beta) をちょっと試してみた

Zotero 7 (beta) を試しに家のデスクトップ(M1 Mac mini)に入れてみた。それほどお目当ての機能があったわけではなくなんとなくどんな感じになりそうか見てみたいというほどの動機。 forums.zotero.org 下に書くように対応していないアドオンがけっこうあ…

Obsidianで下書きしてWordの発表資料を作ってみた

ObsidianでPandocを使えるようにしたので発表資料の下書きをObsidianで書いて、それをPandocプラグインでWordのファイル形式(docx)にエクスポートしてその後いろいろ整えたり修正したり、という手順で研究発表の資料を作ってみた。 現状としては、この方法…

Obsidianでタスクとして切り出さずにやる(かもしれない)ことと付き合う

はじめに タスクを中心にした管理をしない(できないものは) 「やる(かもしれない)こと」を忘れない方法 Dataviewプラグインを使う おまけ:期限設定とか おわりに はじめに 1年以上使ってきて、私にとってObsidianが研究、仕事、生活とうまく付き合うた…

ZoteroをObsidian, Notionと連携させて文献メモを取る(試行錯誤中の雑感)

はじめに それぞれのツールの特徴(感触) Zotero ObsidianとNotion ObsidianとZotero NotionとZotero おわりに はじめに 先日下記のような記事を書いた。 dlit.hatenadiary.com 思いつきなどをさっと書くのはTwitter (X)、まとまったものはブログというここ…

日本言語学会第166回大会雑感(ワークショップ、シンポジウムのみ)

はじめに 先週末、専修大学(神田キャンパス)で日本言語学会第166回大会がありました。コロナ禍が本格化して以降はじめての対面形式での開催です(後日録画が視聴できるハイブリッド方式) www.ls-japan.org 私自身は特に避けていたというわけでもないので…

日本語学(非理論系)から出発して生成文法系の研究の道に進んで感じたこと、考えたこと

はじめに 言語学な人々アドベントカレンダー どうしてこんな記事を書くか 用語 なぜ生成文法へ 生成文法との出会い 言語現象が入口に 理論を(で)やっていて良い点 コミュニケーションの手段としての理論 理論と記述の関係 凡人でも参加できる 勉強の方法、…

2022年にあったことのご報告

はじめに 子が小学生に 大学院で主指導教員に 日本語表現に関する本が出ました 昇任しました 標準語への方言の影響に関する論文が出ました 英語学会の大会運営委員長に おわりに はじめに あっという間に12月になってしまいました。 病気で体調を崩したりと…

竹沢幸一先生の退職に当たってちょっとだけ思い出話

はじめに 教員という仕事では自分の「先生」と同僚になることがあり、特に最初の頃はどうも落ち着かない感覚がありました。私は卒業・修了した大学で働くことになりましたので、なおさらです。 2021年度、卒業論文から修士論文、博士論文まですべての学位論…

2021年に買ってよく使ってるもの

生活編 水筒:THERMOS JOK-500 スニーカー:MERRELL MQM FLEX2 GTX ダンボールカッター:ミドリ ダンボールカッター 仕事編 ディスプレイ:Dell U2720QM リストレスト:サンワダイレクト デスク取り付け型リストレスト アプリ・サービス・サブスクリプション…

日本語文法学会でパネルセッション「「する」構文の核と周縁」をやります(12/11-12, オンライン)

来週末に開催される日本語文法学会第22回大会で臼杵岳さん企画のパネルセッション「「する」構文の核と周縁」に参加します。 大会の詳細は下記のページをご覧下さい。オンライン開催で学生の参加は会員かどうかに関わらず無料ですが事前申し込みが必要,締め…

【告知】Morphology and Lexicon Forum 2021(9/4-5,Zoomによるオンライン開催)

Morphology and Lexicon Forum (MLF) 2021は昨年に引き続き今年もオンラインで開催されます。 プログラムはこの記事にも載せますが,各発表の要旨は下記の公式サイトからダウンロードできるファイルに載っています。なお,今回もZoomによるオンライン開催で…

オンラインと対面のハイブリッドで演習の授業・受講生の発表をどうやるか(実践例)

はじめに 今年度,学部の演習の授業を対面+同時双方向オンライン配信のハイブリッド(ハイフレックス型)という形式でやっています。講義形式の部分のやり方(環境や使用機材など)については下記の記事を見てみて下さい。 dlit.hatenadiary.com この記事で…

kindleの夏のセールで開拓社の言語学関連書籍が50%オフ(8/5(木)まで)

kindle本夏のビッグセールで開拓社の言語・文化選書の一部が対象になっています。8/5日(木)までですけれど,言語学関連で良いものがけっこうあるので興味のある方はチェックしてみてください。私のブログでも何度か取り上げているとおり,このシリーズはki…

【7/19発表応募締切】Morphology and Lexicon Forum 2021(9/4-5,オンライン)

こちらで告知していませんでした。 2020年に引き続き,Morphology and Lexicon Forum (MLF) 2021もオンラインで開催されます。 日時:2021年9月4日(土),5日(日)(応募状況により9月5日(日)のみの開催の可能性あり) 開催方法:Zoomによるオンライン開…

三上章とその著書、あるいは三上文法に関する読書案内(おまけ付き)

はじめに 読書案内 庵功雄 (2003)『『象は鼻が長い』入門』 益岡隆志 (2003)『三上文法から寺村文法へ』 金水敏 (1997)「4 国文法」『岩波講座 言語の科学 5 文法』 そのほか 寺村秀夫はどのように三上章の後継者か 「主語」の議論にフォーカスし過ぎるのは…

批判を受け入れて修正するのはすごい(ゆる言語学ラジオさんとのやりとりについてもうちょっと)

はじめに 下記の記事に書いた金谷武洋氏の著書に関して,ゆる言語学ラジオさんから訂正の情報が出ていました。 dlit.hatenadiary.com 動画内で取り上げているのは下記のものです。動画のページにも記載があるように,該当箇所は32:43です。 www.youtube.com …

ゆる言語学ラジオさんとの金谷武洋氏をめぐるやりとりについてちょっとだけ

はじめに 「ゆる言語学ラジオ」というYouTubeのチャンネルに金谷武洋氏を肯定的に紹介している動画があります(紹介が目的ではないので直接リンクをはることはしません)。 金谷武洋氏の著書の内容には専門的に見ていろいろ問題があり,以前いくつか批判記事…

「言語学入門の入門」の動画とファイルを修正しました

下記の記事で紹介していた「言語学入門の入門」のスライドと動画,一部スライドのタイミングの設定が変で視聴できないところがあったようなのでそれぞれ修正してアップし直しました。具体的には特に4枚目のスライドがきちんと視聴できるようになっているはず…

Notionの使用例1:学会とか研究会の記録(+研究者データベースをタグのように使う)

はじめに この記事では,私がどうNotionを使っているかについて少し具体的に書いてみます。最初は数例紹介しようと書き始めたのですがスクリーンショットも多く長くなってしまったので記事をいくつかに分けます。ちょっと前にAPIに関する記事を先に書いてし…

オンライン国際研究イベントで司会をやってちょっと思ったこと

英語で司会,久しぶりにやったんですが予想通りつらかったです。定型表現も多いんですが,突発的な対応も意外と発生するので…というわけで体験談です。ちなみに司会をやったのは日本英語学会のSpring Forumという大会です(国際イベントで使用言語は英語)。…

出勤したい人がみんな人と交流したいわけではない

少なくとも私は研究室に引きこもりたいだけです。 前から書いてますがやっぱり研究室がいちばん研究も授業準備もやりやすくて。 でも感染状況ひどいのでまだ出勤日必要最低限を継続します(1週間のうち対面授業がある2日のみ)。まだまだ耐える日々が続きそ…

2020年度の断片的な雑感

あっという間に新年度になってしまいました。 さいきんは書く気力も湧いてこず,内容としても暗いものしか思いつかないのですが,なんとなく気持ちの区切りが付かないような気がしたのでちょっとだけ書いておきます。 言うまでもなく,ひどい1年でした。 た…

【宣伝】論文集『言語研究の楽しさと楽しみ―伊藤たかね先生退職記念論文集』に語種と接辞に関する論文を書きました

論文集『言語研究の楽しさと楽しみ―伊藤たかね先生退職記念論文集』が刊行されました。執筆者ということでいただいた手元にあるものの奥付を見ると刊行日は3月22日となっているのですが,Amazonではもう購入できるようになっていますね。 言語研究の楽しさと…