誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

研究

パラオにおける日本語に関する補足:今村・ロング (2019) の確認だけ

先週末から今週前半は集中講義のために神戸市外大に行っていて、そちらにかかりっきりだったので、まつーらさんの記事に昨日気付いた。 「25%が日本語由来」とか言語学者だったら言わなさそう|まつーらとしお 記事中で言及されている今村・ロング (2019) は…

東海英語研究会ワークショップ2025で発表します(8月24-25、中京大学)

東海英語研究会ワークショップ2025で発表させていただけることになりました。アクセスやプログラムの詳細などは下記のページをご覧ください。とても豪華なプログラムで、聴衆としても楽しみです。 日時: 2025年8月24日(日)・25日(月) 会場: 中京大学 名古屋…

生成AIと一緒にWordpressでオリジナルのナレッジベースを作った

はじめに 経緯 生成AIの環境 エディターや使い分けなど トラブルとその対応 ナレッジベースに持たせた特徴 おわりに はじめに 個人サイトに専門分野の資料や情報を蓄積する、ナレッジベースと呼ばれるものを作成しました。登録されている記事はまだテスト用…

【発表応募締め切り7月21日(月)】Morphology and Lexicon Forum 2025(9月13-14, つくば)

Morphology and Lexicon Forum (MLF) 2025が9月につくばで開催されます。発表応募締め切り(7月21日(月)23:59)まで1週間を切りました。 詳細は下記の公式サイトをご覧ください。 Morphology & Lexicon Forum (MLF) Official Site 開催の概要は下記の通り…

デジタルコミュニケーション研究会の発表資料を公開しました

第5回デジタルコミュニケーション研究会の発表「マイクロブログを対象にした日本語研究の可能性:XからBlueskyへ」を終えました。参加してくださった皆さんありがとうございました。 特にBlueskyに関するところは新しく取り組んでいるところで技術的な面など…

Zoteroから文献情報を取得してWordpressで表示させる仕組みを作った

はじめに 簡単な背景 はてなブログからWordpressへ Zoteroだと何が良いか 作業環境 作ったもの1: Zoteroから情報を取得してWordpressで表示させる 情報を取得するオリジナルプラグイン Wordpressに表示させる仕組み 文献ごとに表示内容を変える 作ったもの2:…

第5回デジタルコミュニケーション研究会でXとBlueskyに関する発表をします(7月6日、オンライン)

デジタルコミュニケーション研究会の第5回研究会で発表させていただけることになりました。下記の概要は私の研究に関する抜粋ですので、研究会全体の情報については次回の研究会のページをご覧ください。もう1つの発表、大塚生子氏「対立場面に見るデジタル…

NHKの生成AIに関する放送・記事への補足

はじめに 取材・視聴の感想 補足 もう少し言いたかったこと おわりに はじめに 先日の記事 生成AIの話題で今夜ちょろっとテレビに映る予定 - 誰がログ で予告したNHK「サタデーウオッチ9」の生成AIに関する特集は無事放送されました。 下記の記事にもあるよ…

2024年度の授業と指導雑感

はじめに 授業へのコメントに関する不正行為 修士の学生の修了 はじめに もう新しい年度が始まってしまったが、2024年度にあった特に印象に残った研究・教育関係の出来事で、かつこのブログやSNSであまり言及しなかったことについて少し書いておく。悪い話と…

第2回ゲームと言語研究会を開催します(3月26日、オンライン)

丸1年後となってしまいましたが、「ゲームと言語研究会」の第2回を下記の内容で開催します。興味のある方は気軽にご参加ください。 第1回の案内:「ゲームと言語研究会」というのをやってみます - 誰がログ 第1回のスライド:ゲームと言語研究会 第1回の発表…

大学での授業や論文指導に関する生成AI雑感(2024年度版)

はじめに 授業 研究(学位論文指導、特に卒論) おわりに はじめに 2024年度に大学で担当している授業や学位論文の指導で、生成AI関連で気になることがいくつかあったので記録も兼ねて簡単に書いておきます。以下どうしてもネガティブなことが多くなっていま…

言語学フェス2025の発表ポスター公開(「言語学er」みたいな表現の研究)

昨日言語学フェス2025というイベントで研究発表をしました。 言語学フェスについては公式サイトや立ち上げたメンバーの1人である松浦さんの記事などをご参照ください。この分野のものにしてはかなり大きなイベントだと思います。私も昨年から実行委員として…

分野間/分野内コミュニケーションと文献の探しにくさ

はじめに なんでそんなことを気にしているか 文献の探しにくさという障壁 文献の探しにくさとその位置付け 文献に関する情報はどこにあるか 分野内のコミュニケーションとか対策とか 分野内での問題 対策? おわりに はじめに この記事では、文献の探しにく…

2024年に書いたものとかやったこととか

はじめに 書籍 論文 研究発表 個人サイト ブログ記事 おわりに はじめに 2024年は出版までに時間がかかっていた著書(共著)が無事刊行されたことや、そのほかの書いたものについてもふだんより宣伝したいものが多かったので、主に研究関係で世に出せたもの…

個人サイトに形態論(言語学)の読書ガイドのページを作成しました

この記事・企画は言語学な人々 Advent Calendar 2024 の3日目の担当として作成したものです。 adventar.org 2024年10月に刊行された『形態論の諸相 6つの現象と2つの理論』の販促も兼ねて、 www.9640.jp この本にチャレンジする前に、あるいは平行して勉強す…

共著書『形態論の諸相』が刊行されました(読み方とか訳語とか)

はじめに 読み方ガイド 2章の次は3章を(ほぼセット) 3章の次は… 各章の読み方 練習問題とコラム 訳語の話 書けなかったこと:日本語周り おわりに はじめに 乙黒亮さんと共著で書いた形態論(言語学)の教科書・概説書が無事刊行されました。 くろしお出版…

本を書いたので宣伝2(LaTeXとか共著者とか)

はじめに LaTeXによる執筆 共著者の乙黒さん くろしお出版の荻原さん おわりに はじめに 言語学の形態論と呼ばれる領域の教科書・概説書がもう少しで刊行されます。これはその2つ目の宣伝記事です。前の記事はこちら。 形態論(言語学)の教科書・概説書を書…

45歳になりました

先月45歳になりました。 少し前だとこういう年齢はそこまで区切りっぽい感じはしなかったのですが、さいきんだと「アラフィフですね」みたいなやりとりが発生しますね。 若手扱いはさすがにされなくなってきました。それでも大学や研究周りでは年齢を答える…

形態論(言語学)の教科書・概説書を書きましたので少しだけ補足と宣伝

はじめに どういう特徴があるか どのような教科書か レベル 練習問題 言語(データ) 文献 訳語 おわりに おまけ はじめに 乙黒亮さんと共著で『形態論の諸相 6つの現象と2つの理論』という本を書きました。刊行は10月10日でもう少し先ですが、Amazonほかで…

研究倫理と学校教育について少し気がかりなこと

はじめに 中学や高校での「研究」 気になること:研究テーマ 研究環境の向上 入試などにかかわる問題 対策?:研究倫理の教育など おわりに はじめに 大学より前の学校教育(中学、高校)における研究倫理の取り扱いについてさいきん少し気になることがあり…

【告知】Morphology and Lexicon Forum 2024(9月14-15,静岡県立大学)

概要 発表 9月14日(土) 9月15日(日) 概要 Morphology and Lexicon Forum (MLF) 2024が下記の内容で開催されます。参加費や事前登録など必要ありませんので、気軽にご参加ください。 日時:2024年9月14日(土)、15日(日) 会場:静岡県立大学草薙キャン…

言語学会夏期講座の思い出(2002年、長野県白樺湖)

はじめに 合宿?形式の夏期講座 授業と参加者 形態論初級(伊藤たかね) 生成文法中級(酒井弘) 形式意味論(郡司隆男) 日本語文法上級(金水敏) そのほかの授業 そのほかの時間 生成文法の補講(岸本秀樹) 研究発表(希望者) 休憩中など おわりに はじ…

日本言語学会第168回大会雑感

はじめに ICU 分散形態論 会長就任講演「より豊かな言語学をめざして」 公開シンポジウム「言語理論とフィールド言語学によるデータの接触点」 おわりに はじめに 6月29日(土)、30日(日)の週末にICUで日本言語学会第168回大会があり、大会運営委員として…

今さら?個人サイトを作りました

はじめに 経緯と作った理由 Googleに見つけてもらえなくても良い このブログとの関係(今後の方針) おまけ:Wordpress雑感 おわりに はじめに 新たに個人サイトを作りました。 ttagawa-dlit.info さいきんこういうニュースを定期的に見るようになりましたの…

ゲームと言語研究会 第1回の発表スライドを公開しました

急な企画だったにもかかわらず思ったより人が来て驚きました。 dlit.hatenadiary.com 発表に使ったスライドを公開しましたので興味のある方は下記リンクからどうぞ。話す方でかなり補ったのでスライドだけではわかりにくいかもしれませんが、概要はつかめる…

「ゲームと言語研究会」というのをやってみます

こちらで宣伝していませんでした。 ゲームを対象にした言語研究に関する研究会を企画しました。 これまでこのブログでときどきネタにしてきた感じではなく、本格的に言語学の研究として考えるとどうなるかというチャレンジです。 ただ、一応研究会という形に…

Obsidianでアステリスクをそのまま表示させる(Pandocのエクスポート結果付き)

はじめに 言語学的な背景 markdownでの扱い 解決案 バックスラッシュによるエスケープ アステリスクの後にスペースを入れる 全角のアステリスクを使う コードとして書く Pandocプラグインによるエクスポート 何もしない場合 アステリスクの対策をした場合 お…

査読とか採択率とか

以前学会誌関係の委員を担当した経験を思い返すと、日本語学周りにも同じような問題があるように思う。この記事には全体的に同意・賛成で、学会誌だけでなく学会発表の方も審査厳しくないかなと感じることがある(私の関連分野は学会発表も審査がある)。 ta…

Twitter(現X)を対象にした日本語研究について雑文を書きました

さいきんTwitter(現X)がなんだかあやしいので日本語研究(言語学分野)についていくつかの話題を論文としてまとめました。下記に草稿を公開しています。紀要論文として公開される予定ですが、公刊はまだしばらく先になるので内容が気になる方はこちらをご…

論文集『分散形態論の新展開』にゼロ形態の話を書きました

はじめに 論文集『分散形態論の新展開』が刊行されました。 分散形態論の新展開開拓社Amazon 学会の書籍販売では1ヶ月ほど前から並んでいましたし、先日の記事でも触れましたしTwitter(限X)でも何度か言及しているので特に同分野の方には何度目だこの話と…