以下は科学哲学などが専門の伊勢田哲治氏に対するask.fmでの質問とその回答。
最近?だと応用哲学(Applied Philosophy)なんて領域もあるので
疑似科学・ニセ科学問題により積極的に関わる哲学者が出てくる可能性なんてのもあるかもしれないけど、むしろこういう専門家の方々には、議論(特に論理や概念)の交通整理とか、科学史に関する研究・情報提供なんかをしてもらっている方が全体としてとても助かるんじゃないかなあ。だってあれ専門家じゃないとものすごく大変ですよ。で、それを非専門家が勉強する糸口なんかも作ってくれると嬉しいなー、ぐらい。
伊勢田氏の『疑似科学と科学の哲学』なんかまさにそういう仕事としても見れますよね(そんなこと意図してないとしても)。
- 作者: 伊勢田哲治
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
- 発売日: 2003/01/10
- メディア: 単行本
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どういうことかというと、伊勢田氏はむしろかなり疑似科学・ニセ科学にまつわる問題に対して積極的にコミットしている専門家だと思うんだけど、webだと(webに限らない気はするけど)こういう積極的な人がいると、質問とか批判とかがそういう少数に集中しちゃって、元々貴重な人だったはずなのに結果的に*1疲弊させちゃうってことが結構あるんじゃないかと。それってなんかたぶんみんなが不幸なんだけど上記の問題に関わらず色んなシーンで見てきたような気がする。
だからどうしようって提案があるわけじゃないんだけど、そういうのも実は「〜コミュニケーション」の問題の1つなんじゃないかな、と。
ところで僕は伊勢田氏のask.fmをフォローしてるのだけれど、相手の専門性とかにかかわらず本当に誠実な方だと思う。何かの専門家・研究者でそれ意外の領域や非専門家とも積極的に関わろうとする、またそう行動してる人はwebで見る限りでも色んな分野にいるので、そういう人たちが疲れて舞台から降りるんじゃなんくて、それを見て同じようなことをする人がある程度*2増えるようになると良いな、と思うところです。
ついでに白状しておくと、僕も言語関連の話題で、矢面に立つのが大変そう(あるいは対応する余裕がなさそう)って理由で公開を躊躇した、あるいはまだ公開してない文書ってあります。最近公開してもコメントの対応とか悪いのでお前が言うなとか言われちゃいそうですが。