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歯切れが悪いのは仕様です。

学生向けの言語学書100冊

 松浦年男さんがまとめた言語学書のリストが公開されました。「言語学をやる学生向けに和書で100冊」を他の方の意見も参考に選んだということです。一部簡単な説明も付いています。

このようなリストは授業やゼミ等で配付されることもあるのですが,webで公開されるのはやはりけっこう貴重だと思いますので宣伝のために記事を上げることにしました。ちなみに私もちょっとだけ口を出しています。

どう使おうか

 私も近いものを作ろうとしてみたことがあるので分かるのですが,こういうリストを作るのは大変です。自分の専門外の領域も含めた幅広いものになると特に。
 基本的には学部生向けですが,院生でも十分参考になると思います。リストにはほぼ基礎知識がなくても読み通せるようなものもあれば,ある程度の理解に至るにはそれなりの勉強を必要とするようなものも含まれています。この辺りの感触は,ぜひ自身で本を手にとって確かめてみて下さい。
 専門家・研究者向けとしては下記のポイントが重要ではないでしょうか。

特に各分野専門家からすれば内容・分類に不満もあるかと思います。そういうときはぜひ「あなたの100冊」を作ってみてください(100冊にこだわる必要はないけれど)。
101冊の言語学書大行進 - researchmap

一からこういうリストを作るのは大変ですが,一部修正したり,補足したりというのはぐっとハードルが下がりますので,今後そういう情報も出てくるといいなあと。

おわりに

 私の場合は,こういうものを作ろうとするといつまで経ってもできないことが分かっていますので,行き当たりばったりで少しずつ紹介するようにしています。

 松浦さんも書いているように,個人が選ぶとどうしても偏りや抜けが出てきます。他の人が公開している情報や授業・ゼミの資料等と比較しながら使ってみるというのも良いのではないでしょうか。