誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

「やさしい日本語」の例(新型コロナウイルス関連)

下記のツイートで知ったのですが,厚労省のサイトに掲載されている情報が「やさしい日本語」に対応しているようですので紹介します。

庵功雄氏は,以前このブログで「やさしい日本語」を紹介したときに推薦した下記の本の著者です。

dlit.hatenadiary.com

以前の記事で取り上げた時はすべて平仮名で表記されているニュースが話題になっていましたが,上記ツイートで紹介されている厚労省のサイトを見ると,今回は漢字+ルビの表記が用いられていることが分かります。また,そのさらに下に英語版も掲載されていますね。

www.mhlw.go.jp

日本語が第1言語の方が読むと,文法も「やさしく」なっていることが分かる(なのでこういうニュースの文体としてはかえって違和感がある人もいる)かもしれませんね。せっかくなので一部抜粋してみます。

【元の文】
新型コロナウイルスにより会社の経営が悪くなっているときでも,外国人であることを理由として,外国人の労働者を,日本人より不利に扱うことは許されません。

文の数や接続形式等に注目してみてください。

【やさしい日本語版(漢字の箇所はすべてルビ付き)】
新型コロナウイルスのために,あなたが働いている会社の経営が悪くなっているかもしれません。しかし,あなたの会社は,あなたが外国人だから,あなたを日本人よりも悪く扱ってはいけません。