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歯切れが悪いのは仕様です。

ObsidianのBetter Word Countプラグインでセクションごとの文字数カウントができる

はじめに

科研費申請の季節ですね。ほかにもいろいろいろいろ重なっていてつらいので現実逃避に文字数カウントをもっと楽にできないかなと調べていたらObsidianのBetter Word Countというプラグインでセクションごとの文字数を表示できることに気付きました。こんな感じです。

Better Word Countプラグインでセクションごとの文字数が表示できる

「はじめに」というセクションタイトルの右側に示されているのがそのセクションの文字数です(この下にもう少しテキストがあるので表示されている部分だけの文字数にはなっていません)。

これはけっこう便利な気がします。文章作成に使えるツールやアプリにはだいたい文字数カウント機能は付いていると思いますが、セクションのような一部の文字数を選択などしないで表示できる機能はなかなか見ません。

ただ、ちょっと試してみたところ厳密な文字数カウントというわけでもないようですので、あくまで補助的な目安として使うのが良さそうです。注意点については下にまとめます。

振る舞いと注意点

まず、この機能はデフォルトではオフになっているので、設定で "Display Section Word Count" という項目をオンにする必要があります。

また、あくまでもこれは Word Count をやっていてかなや漢字は1字が1語としてカウントされているということのようです。セクションごとのカウントに関する細かい設定はないようですので下記のような振る舞いに注意して使う必要がありそうです。

  1. かなや漢字は1つ1つが「1」としてカウントされる:「りんご」は「3」
  2. 言語に限らずアルファベットの連続は連続している部分が「1」としてカウントされる:「apple」は「1」、「ringo」も「1」、「rin go」は「2」
  3. かなや漢字の間にスペースを入れずにアルファベットの連続を入れても、アルファベットの部分は「1」としてカウントされる:「青いringoがある」は「6」

つまり、かな・漢字で書いた文章であってもその中にアルファベットの連続が入っているとそこは語としてまとまってカウントされるため、実際の文字数よりは少ない数が表示されてしまいます。英語なんか使わないと思っても「アルファベットの連続」は意外と日本語の文章にも入りますので(たとえば固有名詞や頭文字語)厳密な文字数が知りたい場合は別の手段でのカウント方法を準備しておいた方が良さそうです。

幸い、このBetter Word Countプラグインでは選択部分の文字数をステータスバーに表示することができます。試しに上の「青いringoがある」を選択したらちゃんと「10 characters」と表示されました。あまり長い文章でなければこの機能でさっとより正確な文字数を調べることができます。

また、セクションにさらに小さいセクションが含まれている場合、「そのセクション自体の文字数」と「そのセクションに含まれるすべての文字数」を表示してくれます。

より小さいセクションがある時のカウントの表示

スラッシュの前が「そのセクション自体の文字数」、スラッシュの後が「(より小さいセクションまでも含めた)そのセクションに含まれるすべての文字数」を表しています。余談ですが、見た目でセクションのレベルが大体分かるように、セクションタイトルの色をグラデーションにして偶数と奇数で下線の有無を変えています。

おわりに

たとえば、科研費の報告書なんかは複数の項目についてそれぞれ決められた字数以内以内で書いていくので、下書きを書く時に書きながら字数が分かると書きやすい気がします。入力欄には文字数カウントが付いていますが、webに直接考えながら書くのは個人的にあまり好きではなくて(書いてる途中で消えたりした嫌な経験が…)。

私が書く論文とか本の原稿ではだいたい書式とページ数の指定が大事で文字数は目安くらいのことが多いのでセクションごとの文字数が知りたいということはあまりない気がするのですが、ほかにも便利なシーンがあるかもしれません。人によってはかなりありがたい機能ではないでしょうか。