とりあえず漢字をつなげてみましたが、これだけで意味分かるかなあ…読みはまあ「じかん」ですかね*1。ただ、「しおり」が「ブックマーク」にすぐにはつながらない人も結構いると思うので、やっぱりわかりにくいかな。
もうここまで書けばピンと来る方も多いと思いますが、何の枕かというと、「セルクマ」が最初なんのことだかよくわからなかった、というお話です。
ってことは、これ「混成語(blending, contamination)」かなあ…混成語に関してはこれという説明を見つけられなかったのですが、以下のページなんかを参照してみてください(二番目の方が簡潔でわかりやすいかな)。
で、一応可能性としては
- セルフ+ブックマーク→セルクマ
- セルフ+ブクマ→セルクマ
が考えられるんですけど、少なくとも日本語の混成語形成では形態素の途中を切り出してくるっていう例はあまり無いと思うので、2の可能性が高いですかね。「ブクマ」自体定着している語彙ですし。
少し疑問に思ったのは、なんて「セルブ(ク)」のようなより一般的な複合語形成を選択せずに、混成になっちゃったのか、というところなんですよね。
日本語で混成語の例として真っ先に挙げられるのが、上の紹介ページでも出ているように、
- ゴリラ+クジラ=ゴジラ
なんですけど、これは固有名詞ということもあって、材料になった要素が何かということが全然わからなくても問題が無いのですよね。他にも、商品名とか、建物の名前とか、とかく固有名詞が例に挙げられることが多いです。
一方、「セルクマ」の方は普通名詞ですし、何を意味しているのかということがある程度分からないと困るはず…まあ「はず」までは言えないかもしれませんが、分かった方が良さそうです。実際、僕は初見ではすぐに意味が取れませんでしたし。
まあ文脈からおおよその意味は推定できますし、ある程度特定された領域で使用される語彙なのでむしろ多少わからなさがあるのもおかしくないのですが、なんだか今でも不思議な気分です。
ネット用語に混成語って結構あったっけ*2…調べてみたら面白いかな?ってか誰か調べてくれないかしら(笑)むしろ卒論のテーマの種なんかとしてどうでしょう?「固有名詞と普通名詞における混成語形成の条件の相違について:ネット用語を中心に」みたいな感じですかね。先行研究は結構あったと思うので、データ自体が比較的新しければそこそこいけそう、かな。どれだけ数がとれるかはかなり微妙なところでしょうけど。
ちなみに、上の話よりびっくりしたのは色々調べていてセルクマの是非論争が結構話題になってた(なってる?)んだなーということでした。
少なくとも僕自身の経験の範囲では、「えーなんか変なの」と思うようなセルクマに出会ったことは無かったので。むしろ「おお、上手い補足の仕方だな」と思ったり。まあこれは僕があまりはてブ巡りをしないからなのかもしれませんけど。