誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

文章の長さとか専門家性とか

文章の長さとか

言及いただきましたので関連しそうなことを少しだけ。

interdisciplinary.hateblo.jp

私もけっこう長くてややこしい記事を書きますので,「長い」系の苦情をいただくことは少なくありません(でもさいきん少ない気がする)。私のブログの「歯切れの悪さ」については,下記の記事で書きました。

dlit.hatenadiary.com

読み手としては,私が研究者で論文や書籍を読み慣れているということもあるのでしょうけれど,自分が理解できていないものほど,長くて丁寧に書いてある文章の方が助かります。短くて簡潔な文章はむしろ,ある程度理解できているものについて整理し直す,把握し直す場合に有効なことが多いです。良い長い文章というのは,理解の手がかりがたくさんあるということではないかと。

これは理解したいものごとやトピックの性質にもよりますしやっぱり一概には言えないんですけどね。あとやっぱりどう考えても,不必要に,あるいは無理に長かったり複雑だったりする文章はあると思います。私の理解や知識がが足りないだけかもしれませんが。

というわけで,ブロガーの皆さんには長い文章もばんばん書いていただきたいです。今は短いやつはTwitterとかがあるわけですから,長文こそブログの良さが出るところでは。

専門家性とか

「専門性」については,やはり研究の蓄積があってちゃんとした話をするなら制度とかいろんなことについて考えなければならないのですが,どこかで線引きできることはできるけれども,専門家と非専門家はかなり連続しているものではないかと思います。

そういう意味で,職業研究者とかでなくても,「(誰かにとっての)専門家」は実はたくさんいるのではないかと。たまに「自分で研究をしていないと基礎的なことさえ教えることはできない」といった言説を見ますが,これはたぶんトピックというか内容や扱う範囲によりますし,やっぱり分野・領域による違いがありそうです。

自分のことで言うと,職業研究者であり大学教員であるという「肩書き」はやはり重いです。単に肩書きだけの問題ではありませんが大学院生の頃はもっと気軽にいろいろ書けてましたね。 実際には,トピックによっては大学院生とか(さいきん話題の)「在野」の方の方が研究のレベルでも詳しいということはそれほど珍しくないと思うのですが,これは内容についてある程度理解できなければ判断できないことなので,非専門家からは判断が付かないところが難しいですね。

関連

dlit.hatenadiary.com

専門家としてブログとどう付き合うか(今の方針)

追記(2019/01/08)

なんだか内容と合ってない気がしたのでタイトル変更しました。

はじめに

途中ではてなブログへの移行があり名前も変えてしまいましたが,このブログ(元はてなダイアリー)もそろそろ15年目を迎えます。

dlit.hatenadiary.com

下記の記事を読んだこともあって,さいきんのブログに対するスタンスを簡単にまとめておきたいと思います。

president.jp

仕事(大学教員・研究)の営業みたいな

Amazonアソシエイトは利用していますが,基本的にブログで儲けることは考えていません。アフィリエイトの収入は,はてなブログProの料金をカバーできればぐらいの気持ちで使っていて実際カバーできているかは微妙なところです。はてなブログをProにしているのは,広告を外した方が少しでも記事が読みやすくなるのではないかと考えているからです。自分で自分の記事を読み返すこともけっこうあるのですが,やはり広告は少ない方が読みやすいと感じます。

特に博士号取得後大学教員になってから(非常勤時代を含む)は,ブログに専門(言語学・日本語学)の話題について書くことが一種の営業活動にもなることを意識しています。また,自身の所属大学や組織のことについて書くつもりはあまりないのですが,大学や大学教員について実際に携わっている人から見えていることを書くのも一種の営業活動ではないかと考えています。

もちろん,営業活動が逆効果というかマイナスの結果につながることも考慮していて,心配な時は記事を書くのを途中でやめたりすることもたまにあるのですが,できる限り誠実に正確に自身の分野のことを書くことが結局は自分を含め多くの人にとって良いのではないかというのがここさいきんの基本的な方針になっています。

「営業」の対象として考えている人はかなり広範囲にわたっていて,業界の外側にいる人全員がそうだろと言われればまあそうなのですが,1) これから大学に入ってきて言語学や日本語学に触れる可能性のある人,や,2) 大学に入る予定はないけれど言語学や日本語学に興味のある人,だけでなく,3) 他分野の研究者や大学教員,4) 言語学が専門だが日本語の研究についてはそれほど詳しくない人,も読むことも具体的に意識しています。なぜかというと,実際にそういう方々から「読んでるよ」と言われることが意外に多かったからです。さいきんはTwitterでそういう方々の反応を見られるということもありますね。確かに,私も自分の専門でない分野のブログ記事を読むのは好きですしそういうブログ・記事の存在は助かります

また,5) 同分野の研究者・大学教員や大学院生,にもけっこう読んでいただいているようで,そういう方々向けには自分が関わった書籍や論文の宣伝等を除いてあまり「営業」という意識はないのですが,「こんなことについてこういう記事を書いて公開するとこんな反応があるよ」という例示になっていると嬉しいなと思います。あまり記事を書かない割に(書かないから?)長く続けてきた分webでもそれなりに色々な経験をしましたので,まだしばらくは人柱として耐えられると思います。

収入もないのによく続けられるねと思われるかもしれませんが(時にはかなり文献を調べたり読んだりすることも),ここまで書いたようにこういう広い意味での営業活動は意外と重要だと思います。「あいつら何やってるかよく分からない」というのは「あいつら嫌い」より怖いのではないでしょうか。あと,国立大学に勤務して研究や教育を行っているので,雀の涙ほどでも「社会への還元」にもなっているといいなという思いもあります。

本を紹介する

前にも書いたことがあると思うのですが,自分の専門に関わるトピックで良い本があるのに探している人にすら知られていないということがそれなりにあるようで,そのたびにもったいないと思ってしまいます。

研究分野としては本が売れる・知られるということは非常に重要だと思いますので,自分が関わっているかどうかは関係なく,できる範囲で本の紹介をすることにしています。「しっかり調べてから」ということを徹底しすぎると私の場合記事を書けなくなってしまいますので,断片的なものも多いですがよろしければ下記のまとめなどご覧下さい。このまとめ,実はちゃんと更新しています。

dlit.hatenadiary.com

この方針は今後も継続します。私は専門の本に関しては「これは読んじゃダメ・読まなくても良い」という情報も(特に非専門家にとっては)重要だと考えていますので,時にネガティブな言及の仕方をすることもあります。ただこれは書き方とか難しいですね。

そのほか

これも定期的に書いていることですが,もちろん承認欲求のために書いているというところはあります。1度で良いから被ブクマ1,000超えの記事を書くことを密かな目標にしているのですが,今のところどうすれば実現できるのか見当もつきませんね(今のところ最高でも400に届かないぐらい)。

ただ,これまでの経験から「自分の専門分野のことについてきちんと書いた記事に反響が多い」というケースが一番嬉しいということが分かっていますので,きちんと書いた結果として承認欲求が満たされるというのを目指したいところです。きちんと調べたり書いたものほど読まれなかったりしてなかなか難しいんですけどね。

媒体に関しては,Twitterにもそれなりにいろいろ書きますが,やはり専門のことについて書こうとするとブログが良いです。というか,Twitterをある程度やったことでブログの重要性に気付きました。noteとかもいちおうアカウントだけは取っているのですが,しばらくはこのブログをメインに活動を続けるつもりです。

今後も歯切れが悪いのは変わらないと思いますが,よろしければ引き続きよろしくお願いします。

使い続けている/やめてしまったサービス・サブスクリプション

年末に書いた下記の記事が思いのほか長く読んでもらって嬉しかったので調子に乗って書きます。Grammarlyについては,この記事にそこそこ詳しく使用感を書きました。そのほかについて詳しいレビューを書くかは未定です。

dlit.hatenadiary.com

現在基本的な方針として,継続してほしい,応援したいサービスはできる範囲で有料プランを使うというのがあります。よく使うサービスが終了すると,移行にたいへんな手間と時間がかかるという体験を何度かしたからというのが大きいです。

おしごと周り

使っている:Grammarly

英文の語彙や文法,表現等をリアルタイムでチェックしてくれるサービスです。専用エディタ,プラグイン,ブラウザの拡張機能等,ツールも充実している。プレミアムは135.95アメリカドル/年。

www.grammarly.com

使っている:ATOK Passport

MacやiPadだけでなくおしごとの関係上Windows環境もまだ手放せない(特に一太郎)ということもあって,辞書等の同期ができるATOK Syncが手放せません。あと日本語の研究をしているのでATOKに触れているとおもしろいということもあります。6,000円/年でプレミアムを使っていますが,ベーシックプランもあり。

www.justmyshop.com

使っている:Dropbox

かなり初期から使い続けているということもあるのですが,データの保存だけでなく,各種アプリのデバイス間の同期等でも外せない存在です。私の生活・研究だと2TBは正直持て余すぐらいなのですが,無料プランだとぜんぜん足りないのでPlus(年払いにすると9.99アメリカドル/月)で使ってます。

www.dropbox.com

共有機能は,学生とのやりとりにも重宝しています。

dlit.hatenadiary.com

使っている:Evernote

さいきん,メモはQuiver,文章の下書きはScrivenerに移行したのでほぼweb情報のクリップ専用に(むかし書いたメモは使っているものも)。クリップ機能はほかのアプリやサービスも提供していますが,連携できる環境やアプリ,サービスが多いのが便利です。応援の意味もあってプレミアム(5,200円/年)を使用。

evernote.com

使っている:OmniFocus

タスク管理サービスは放浪を続けていて,さいきんスマホをiPhoneにしたのがきっかけで使ってみることに。各アプリを購入する場合はStandard版もあるけれど,OmniFocusを使うならパースペクティブ等,Proの機能が使えた方が良いというのと,Mac, iPhone, iPadで使うのでサブスクリプションを選択しました。

www.omnigroup.com

10,800円/年とこの手のサービスとしては高価だと思いますが今のところ使い続けるつもりです。個人的なポイントとしては,1) キーボードでの操作が快適,2) パースペクティブが便利,3) タスクの一覧性とデザインのバランスが程よい,4) カレンダーとの連携,5) メール等からの登録もできる,辺りでしょうか。レビューを定期的に要求してくるのは,使う前はどうかなと思っていたのだけれど実はありがたかったりします。

他のタスク管理サービス・アプリでもできることが多いのですけれど,揃っているのは実はなかなかありませんでした。この前は2DOを比較的長く使っていて,Thingsも試してみたけれど,Thingsは繰り返しタスクの設定があまり合わず。

やめてしまった:Toodledo,Todoist

2DOの前はTodoistを有料で使っていましたが,個人的にはタスクの一覧性が低く,またそれを設定や他のアプリを使ってコントロールするのが難しくてやめてしまいました。あとタグ等でできないことはないけど開始日の設定ができる方が良かった。Toodledoも高機能な割に有料プランの値段が安いと思うけれど,(使っている当時は)メール等との連携があまり提供されていなくてやはりやめてしまいました。

やめてしまった:Roboform Everywhere

セキュリティ的にどうなんだと思いつつ,パスワード管理サービスって一回使うと楽でなかなか手放せません。特に不満があったわけではないのですが,さいきんBitwardenに移行したのでやめることに。

bitwarden.com

使っている:Pinboard

おしごと関係のオンライン(ソーシャル)ブックマークサービスははてブとは分けることにしています。ブラウザ・OSも複数使うのでSafari等のブックマークの同期だけでは補いきれず,かといってEvernoteみたいなメモ系のサービスは意外とブックマークには使いづらかったり。以前deliciousというサービスをけっこう使っていたのですけれど,買収等ゴタゴタした結果使えなくなってしまったので暫定的にPinboardを使っています。18アメリカドル/2年で支払い。

pinboard.in

でもあまり今オンラインブックマークって流行らないんですかね。確かに工夫すれば使わなくてもなんとかなりそうな気はしてしまいます。

生活?関係

使っている:みてねプレミアム

家族で子どもの写真や動画を共有。実家が遠方(沖縄)なので…プレミアムは480円/月だけれど,これはプレミアムじゃなくてもかなり便利に使えると思います。

mitene.us

使っている:コミックDAYS

あまりwebには書きませんが,マンガもけっこう好きで,こういう新しい試みは応援したいということもあり継続中です。プランはもっとプレミアムで960円/月。

comic-days.com

使っている:dマガジン

今は他のサブスクリプションでも雑誌をかなり提供していますが,dマガジンはかなり提供が早く,便利だったので応援も兼ねて継続中。むかしは金額が違ったような気がするのですが今は400円/月のようです。

magazine.dmkt-sp.jp

雑誌にはかなりおもしろい日本語の表現,言語現象が多く観察される(雑誌はおもしろい語形成の宝庫)ので,1つのサービス・アプリでさまざまな種類の雑誌をざっと見られるのは研究者としてはかなり便利。私のゼミ生は雑誌を研究対象にすることもけっこうあり,もちろんデータを取る時は個別に購入するけれど,研究トピックを探したりプレ調査の段階ではかなりお世話になっています。

使っている:WOWOW

実家でテニスを見るためにかなり早くから使っていたので,かれこれ30年近く触れ合っているのではないでしょうか。テニプリブーム,錦織ブーム,大坂ブーム等が来る前からずっとテニスの放映を支えていてくれるので,応援の気持ちもかなり入っています。そろそろまた全豪オープンが始まるのでさらに睡眠時間が…2,530円/月。ちなみに,オンデマンドサービスはかなり充実していると思う。テニスだと放送ではやらない試合も色々見られる。

www.wowow.co.jp

大人になって自分で契約して思ったのは,ドラマ関係がかなり良いということ。海外ドラマだけでなく,WOWOWオリジナルドラマはけっこうクオリティ高いのではないかと思います。あまり長くないのが多いので忙しくてもそれなりに見れますし。個人的には日本版コールドケースが良かった。ドラマきっかけで原作を読んでみたり。あと,舞台とかライブを何気なく見ていて新しい出会いがあったり。

やめてしまった:DAZN

ドコモなので月額料金少し割引になるということで主にプロ野球観戦用に試してみましたが,結局あまり使わなかったので贔屓の西武がCSでソフトバンクにやられたのを節目に解約。スポーツはある程度WOWOWで満足しているというのと,平日のプロ野球の放送時間は帰宅時間か帰宅後の育児時間でほとんど見る時間が取れないという個人的な理由が大きかったです。あと,海外出張の時に知ったんだけれど海外ではそのままでは日本の番組が見れない。むしろ海外でこそ見たかったのに…というわけで今のところ個人的にはメリットがほとんどりませんでした。

使っている:Amazon Prime

Amazon一強になってほしくないという思いもありつつ,やはり便利だしいざというときに助かったりするので使い続けています(これはサイト紹介しなくて良いですよね)。Prime Readingはほとんど使わないのですが,Prime Musicはたまに便利です。こども用にジブリ関係楽曲のジャズアレンジシリーズを流したりとか。4,900円/年。

やめてしまった:Amazon Kindle Unlimited

無料体験3ヶ月+1ヶ月だけ使ってみたのですが,ほとんど読みたい本・マンガが見つからず・探せずすぐにやめてしまいました。読みたい本やマンガがけっこうはっきりしているからなのか,そういうのを個別に購入する方が楽だと感じます。

やめてしまった:Amazon Music Unlimited

こちらも,無料体験3ヶ月+1ヶ月だけ使ってみたのですが,月額料金払うほどいろいろな音楽を聴くわけではないということに気付いてやめてしまいました。ただ竹内まりやは良かった。ジャンルやテーマごとに適当に音楽を聴きたいなら,わたしはPrime Musicでじゅうぶん満足なようです。

今,WOWOWで知ったNulbarichとヤバイTシャツ屋さんを聞くためだけにApple Musicの無料体験版も使っているのですが,また個別に購入するスタイルに戻るのではないかと思います。

ほかにもいくつかあるのですが,とりあえず今回はこの辺りで。