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歯切れが悪いのは仕様です。

なんかトリビアルな「ら抜き」関係データベース(メモ)

 いわゆる「ら抜き」現象が一段系動詞の可能動詞化(と言ったら荒すぎるか)で、合理的な変化だ、という見解は結構色々なところで見かけますし、広く受け入れられている考え方の一つではないかと思うのですが、mixiなどでのやりとりを見ている*1と意外と出典を明記した論文や記事を参照しながらの議論がなされていることが少ないように見受けられます。

 ということで、「ら抜き」に関する簡単な説明などを行っている書籍や論文をリストにしてみようと思います。ciniiなどですぐに探せる論文は後回しにして、コラムとかそういう見つけにくい・再発見しにくいものをメモしていくつもりです。そういうものを見つけた際に教えていただけると、ものすごく嬉しいです。

 まあ細々と作っていこうかな、と。

専門書・研究論文、あるいはそれに類する・準ずるもの(年代順)

  • 筑木力 (1990)「可能表現の「~れる・られる」」『月刊言語』, pp.138-139
  • 小松英雄 (1999)「11 可能動詞の形成Ⅱ レル型可能動詞コレル/ミレルの形成」『日本語はなぜ変化するか―母語としての日本語の歴史』, pp.230-245, 笠間書院
  • 小池清治 (2001)「第4章 ラ抜き言葉が定着するのはなぜか」『現代日本語探究法』, pp.32-42, 朝倉書店
  • 辛昭静 (2002)「「ら抜き言葉」の研究概観」『第二言語習得・教育の研究最前線2002年版』(『言語文化と日本語教育』増刊特集号), pp.102-119, お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
  • 井上史雄 (2005)「13 「ら抜きことば」と「さ入れことば」」姫野昌子他(編)『言語文化研究(3)』, pp.150-162, 放送大学教育振興会
  • 工藤真由美・八亀裕美 (2008)「8「全部食べれんかった」―可能をいかに言い表すか」『複数の日本語 方言からはじめる言語学』, pp.135-153, 講談社
  • 張麗 (2009)「話し言葉の表現としてのラ抜き言葉に関する研究概観」富盛伸夫・峰岸真琴・川口裕司(編)『コーパスに基づく言語学教育研究報告1 コーパスを用いた言語研究の可能性』, pp.173-189, 東京外国語大学大学院地域文化研究科グローバルCOEプログラム「コーパスに基づく言語学教育研究拠点」
  • 青木博史 (2010)『語形成から見た日本語文法史』ひつじ書房. (p.38)

コラムや簡単な解説など(年代順。末尾のページ数は「ら抜き」の情報があるページであって、論文、章など全体のページ数ではありません。)

  • 真田信治 (1993)「第7章 社会言語学・方言学」『日本語要説』, ひつじ書房, pp.204-205
  • 伊坂淳一 (1997)『ここからはじまる日本語学』, ひつじ書房, pp.10-12
  • 滝浦真人 (1997)「【「ら抜き」言葉】」『『言語』創刊記念25周年記念別冊 言語学大問題集163』pp.123-126(『言語』26:8、千葉大学大学院文学研究科欧米言語文化専攻で90年に出た過去問の解答)
  • 長谷川信子 (1999)『生成日本語学入門』, 大修館書店, pp.122-123
  • 花井裕 (2001)「規範意識とゆれ」『応用社会言語学を学ぶ人のために』, 世界思想社, pp.19-20
  • 井上優 (2002)『シリーズ・日本語のしくみを探る1 日本語文法のしくみ』, 研究社, pp.24-27
  • 庵功雄 (2004)『新しい日本語学入門 ことばのしくみを考える』, スリーエーネットワーク, pp.309-312
  • 山田敏弘 (2004)「§2. 活用」『国語教師が知っておきたい日本語文法』, pp.19-20, くろしお出版.
  • 林巨樹・安藤千鶴子・池上秋彦(編) (2004)「ラ抜き言葉」『日本語文法がわかる事典』, 東京堂出版, pp.286-287
  • 加藤重広 (2006)「第6章 助動詞の分類と態の助動詞」『日本語文法入門ハンドブック』, p.39, 研究社.
  • 沖森卓也(他)(編) (2006)「第5章 文法」『図解日本語』, p.118, 三省堂.
  • 駒走昭二 (2007)「第10回 一人でパジャマが着れるもん。字も書けれるもん―ら抜き・レタス・さ入れ」名古屋大学日本語研究会GA6『ふしぎ発見!日本語文法。』, pp.63-72, 三弥井書店
  • 定延利之 (2009)「3章 品詞と活用」『日本語教育能力検定試験に合格するための言語学22』, pp.148-149, アルク.
  • 日本語文法学会(編) (2014)「可能動詞」『日本語文法事典』, p.124, 大修館書店.

その他(未確認、気になる、など)

  • Ito, Junko and Armin Mester (2004) "Morphological contrast and merger: Ranuki in Japanese," Journal of Japanese Linguistics 20:1-18.

*1:観測範囲狭