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歯切れが悪いのは仕様です。

2014年後半戦雑感(2):TwiFULL SLiM 27(北海道某所)

 だいぶ間が空いてしまいました(いつものこと)。
 研究会の詳細については下記参照。発表題目は「愚痴命令文と終助詞」。命令文は博論時からやってるんだけど終助詞は初挑戦。緊張。

TwiFULL SLiMはTwiFULL系研究会の中でも一番活発かつ継続的に行われているものですね。いつか参加したいと思っていたので、初北海道上陸を機に発表させていただくことに。

研究会まで

 日本語学会会場(北大)でポスターを置いてもらった反響が思いの外大きく、「今日また何かやるらしいね、行けないけど」という声をけっこうかけてもらったり。そのやりとりの中で某先生に「わたしその現象について書いてるけど読んだ?」って教えてもらって発表2時間前に先行研究漏れが発覚したり(でも「愚痴命令文」というネーミングはほめていただけた)。まあ面白い現象なんてだいたい誰か言及してますよねえ、特に終助詞みたいなめじゃーな領域だと。
 会場まで皆さんで歩きで移動。某先輩も参加されるということを知ってさらに緊張が高まる。でも今回の内容については色々聞いてみたいことがあったので、本当にありがたかった。
 実は道中でその先輩ともうお一方意味論専門の方とのお話でかなりの部分議論が進んで(済んで?)しまった。こちらも嬉しい誤算。やっぱり専門家すごいわ。

本番

 部屋にぎりぎり入るぐらいの人数でけっこうな熱気。なんか地下の部屋、しかもガード下みたいなところで、秘密の研究会っぽい雰囲気。ジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めつつ発表。メンバーはそこそこ知ってる顔もいたので、そういう点ではリラックスできたのかな。
 萌芽的なもので良いということで、前から少しずつ暖め続けるだけだった今回のテーマをやることに。結果として、かなり助かりました。どちらに育てていくか、方向性もいくつか見えたし。ほぼ現象の紹介だけみたいな感じだったので内容足りないかなーと思ってたけどむしろ足りないぐらいでしたね。
 その場でも、Twitter上でも面白いコメント・質問を色々もらえてありがたい限り。しかし発表してるとやっぱりTwitter追うよゆうは全然ないすね。今回は特に自分の中でも固まってない内容が多くていつもより回答にエネルギーを割かないといけないってことも大きかったけど。
 今回は、こういう「まだよくわからないものを叩いてもらう場」のありがたさを改めて実感した。院生でなくなってしまうと意外にそういう機会ないのですよねーいきなり学会に出すのはやっぱりちょっと冒険な気がするし。
 いやあでもやっぱり意味論もっと勉強し(続け)なければ。文法学会のパネルセッションでも感じたんだけど、テンス周りが弱くて…
 結果としては意外なことに自分の「こうなればいいなあ」って方向にぼんやり光が見えたので嬉しかった。もちろん今後の発展次第。

もう一つの発表

 ひらたりさんの「打ちことば試論」。
 これの次の発表、言語学×自然言語処理合同勉強会でちょうどTwitterを取り上げようと準備していたところだったのでどれぐらいかぶるか心配だったのだけれど、語形成や文法関係の話が多くて勉強になった。先行研究で知らないものもいくつかあったし。
 自分もやってて実感してるけど、どうデータを取るのか、取ったデータをどう扱うのか、先達もあまりいないのでなかなかややこしいところです。
 web独特の表現についてはコラムにちょっと書けるような面白いものはすぐにたくさん見つかるんだけど、ある程度体系的な(言語)研究にどうつなげるのかってのが今のところやっぱり大変。まあ他の分野・テーマでも同じ悩みはあるけど…

懇親会

 おかげさまで堪能できました。ありがとうございました。初めての方とも、あまり話したことない方とも、久しぶりの方とも色々お話しできて楽しかった。たこ美味かった。

おわりに

 上でも書きましたけど、こういう場ってほんと貴重だと思いますね。TwiFULLが今後も言語研究の出会い系として発展…はしなくてもゆるやかーに継続できますよう。
 いやしかし1日2つ発表ってのはやっぱりしんどい。院生の頃はたまーにあったよなあって思ってたけど、よく考えたらそれは授業&ゼミとかの組み合わせとかで、両方学外での発表、しかも一方は全国学会というのは初めてだっていうのにしばらくしてから気付きました。