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歯切れが悪いのは仕様です。

小池百合子氏の教育に関する政策を改めて見てみる

小池百合子氏が東京都知事に再選されました。

私は前回も今回も小池氏には投票しませんでしたが,予想通りの結果なので驚きはありません。

ここで,当選した小池氏の政策を改めて見てみようと思います。選挙後はいろいろな「分析」の記事が出て,私自身はそういうのを読むのも好きなのですが,当選した方の政策を改めて見直すというのも良いのではないでしょうか。「政策」や「公約」の検討や分析というのは,投票前にやるのも重要でしょうが,投票後にやる意味もあるのではないかと思います。下記のアンケート結果を見るとそもそもそれほど個々の政策が重視されていないなんて話もあるようですが。

www.nhk.or.jp

といっても,この記事では個々の政策について検討するわけではなく,氏のサイトに掲載されているのを抜き出すぐらいにしておきます。有権者でもちゃんと見るのははじめてという人は意外といるのではないでしょうか。

氏の政策のページにある3つのカテゴリーのうち,「2 「人」が輝く東京」の「1 子どもと女性が輝く東京」に「教育」という小分類が立てられています。以下,抜粋します。

  • 一人一台の学習用PC・標準的学習コンテンツの整備等によるオンライン学習の強力な推進
  • 学びの遅れを取り戻すサポートスタッフの大幅拡大
  • 「東京型教育モデル」:対面・オンラインのベストミックス・インクルーシブな環境・フリースクールなど学びの選択肢の多様化・個別最適化
  • 多摩地域における英語村の開設をはじめ、学生・ビジネスパーソン含めた都民の英語習得環境の拡大
  • ICT・理工系教育・金融教育の強化
  • 子どもの貧困対策、経済的困窮の家庭・学生への支援強化
  • 東京都立大学の秋入学の拡大
    政策 | 小池ゆりこ オフィシャルサイト

一つ一つ言及するときりがありませんし,具体的にどのような形になるかにもよるのですが,「学びの選択肢の多様化」などはぜひ実現すると良いなと思いますね。

私は大学(学部)生の頃からどんな選挙の時も「教育」に関する政策・公約をチェックするようにしています。当時はなんだか教育に関する問題が選挙の時にあまりフォーカスされてないのが気になるというぐらいの動機だったのですが,今は教育業界で働いていますので,自分の生業に関わるという点でも気にかけています。こういう,自分はこれを重点的に考えるっていうカテゴリーがあると,投票に迷った時とかちょっと楽になりますよ。

なお,教育は候補者によってかなり優先順位の付け方や取り上げ方に違いが出るカテゴリーだという印象があります。今回のように細かく見ると多くの候補者が言及しているのですが,時間が限られている政見放送や,スペースが限られている選挙公報などではそもそも取り上げられているかどうかがかなり候補者によって違います。

ちなみに,私が小池氏に投票しなかった理由はいくつかあるのですが,ずっと気になっていることに「外国人」への冷淡さがあります。上で言及した政策のページを見ても,SDGsが掲げられ,「多様性」や「多文化共生」といったキーワードが挙げられているにもかかわらず,具体的な言及がないように見えます。国政への参加については議論があるかもしれませんが,少なくとも地域社会では「外国人」も確実に社会の構成員なわけで,しかも東京ではすでに多数の「外国人」が住んだり暮らしたりしているので,もう少し明言されていても良いのではないかと思うのです。