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歯切れが悪いのは仕様です。

大阪市の(いわゆる「都構想」)住民投票後雑感

住民投票の直後なので「都構想」という名称を使ってもそれほど問題はないでしょうか。今回の経緯が経緯なので次もあるんじゃないかと思っている人はけっこういそうですが。

これからいろいろ分析や解説も出てくると思いますがその前にTwitterのタイムラインを見ていて少し気になったことなど。

「分断」

この語の使用そのものが「分断」を招きそうという気がしてあまり好きではなく,ふだんあまり使わないようにしていたりするのですが(でもけっこう困る),今回の投票結果確定後のTwtterのタイムラインから感じた「分断」はけっこう印象的でした。こうやって記録しておきたくなるほどに。

結果がかなりの僅差で,かつリアルタイムの反応を見るという辺りがバイアスというかそう感じる要因なんだろうとは思いますけれども。時間が経って少し落ち着くと良いですね。

今からアメリカの大統領選の開票直前直後のTwitterのタイムラインがちょっと心配です。なら見るなって話なんでしょうが,知りたいことや読みたいこともたくさん投稿されるので…「キャラ」とか「芸風」で強い表現を使うことが分かる人はミュートしたり読み流したりできるんでかえって良いんですけどね。感情的になったり感情的な表現を使うことも大事ですし,批判や時にはケンカも重要なコミュニケーションだと思うんですが,やっぱりどうしても合わない表現というか,この人にこういう発言されると悲しいな,みたいなこともありまして。未だに気が重いので具体例は挙げません。

変わることは良いことか

今回深刻だなと感じた「分断」は(今回がはじめてというわけではありませんが)いくつかあるのですが,その中でも気になったのは若者と高齢者ですかね。

特に「老い先短い高齢者が変化を嫌ったことで若者の未来を潰した」的な言い方をいくつか見かけてちょっと危険なまとめ方ではないかなと感じました。

世代に関する話は慎重にやった方が良いと思うのでここでは詳しく書きませんが,「変化」についてもう大学院生の頃から「改革」が身近にあり続けている大学教員としては,とにかく変えようと言って変えたらさらに行き詰まったとか,元に戻せると思ってたけど実は無理だったとかってことは現実に起こりますし,今が底だから何かを変えてもこれ以上悪化することはないみたいな言い方/考え方はけっこうこわいこともあるということを書いておきます。勢いでなんかうまく変わって乗り切れることもなくはないとは思うんですけどね。

「外国人」

沖縄のことについて書く時に触れることが多いのですが,私は基本的にその地域のことはその地域に住んでいる人が決めるのが良いと考えているので,「外国人」と呼ばれるような人たちにもこういう問題については投票権があった方が良いんじゃないかと思います。

this.kiji.is

私のタイムラインではそれほど多くは言及されてなかったんですが,言及される場合は問題提起的な文脈がほとんどでした。でもちょっと検索してみたところ拒否反応もかなりあるようですね。

「沖縄」

これはけっこういろいろな人が言及しているように見えたのですが,沖縄の県民投票で示された「民意」もいつか何らかの形で反映されると良いですね。

もちろん問題の内容自体が今回の大阪の件は違うわけですが,沖縄の「民意」は県民投票だけでなく国政選挙や県知事選挙でも示されているにも関わらずなかなか希望が見えないというのが私の印象です。沖縄のような「辺境」と違って(念のため書いておきますけど皮肉です)大阪の「民意」は尊重されるのかもしれませんが,ちゃんとそうなるかどうかはしばらく見ておいた方が良いですよ。

dlit.hatenadiary.com