誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

なんかなんとなく水伝っぽいのに出会ったんですが…

 どうやらなんか違うみたいだなあ、というお話です。
 水伝もまだまだ色んなところで元気というか根が深いようですが↓

 先日mixiでなんだか同じ臭いを感じるものに出会ったので少し紹介。色々調べてみるとなんだかあまり似てないような気もしてきたんですけれど。
 とある言葉関係コミュで紹介されていたのは次のページ↓

 …なんかカッコイイぞ、いろんな意味で、「素粒子言語反射プログラム」。まあ「拡散形態論」には敵いませんけどね*1
 最初は怪しい語学教材とか語学トレーニングの営業かとも思ったんですけれど、どうやら違うようで。上のページや、そのプログラムの基となる理論である「物理性心理学」というものの説明をざっとでも見ていただければ疑似/ニセ科学にある程度馴染みのある人なら「あーこういう系ね」、あるいは「もう最近おなかいっぱい…」と思うでしょうか。
 まあお約束通りというか、なんとなく意味を成していそうできちんと読むと何を言いたいのかよくわからない文章に適当な専門用語を載せている文章の羅列なわけですが、次の断言にはその勇気に敬意を表したいというか、目が覚めたというか。

物理性心理学の探求により解明された事実は、私達の言語が素粒子に影響を与えるという事実です。

どの言語信号がどのように素粒子に影響を与え、どう反応するのか、これには方程式的な法則が存在します。

な、なんだってー!!(AA略
 ついに水伝をも包括する「言葉は自然界に影響を与えるよ」系の大統一理論登場か…!?などと思ったのですが、僕の見たところでは水伝やそれ関係の言説への言及やリンクは見当たりませんでした。
 ってかやってることはなんというかいわゆる自己啓発セミナーの一種のようですね。調べていったら次のようなサイトを見つけました。

 その中の「トレーニング→現象確認実験」を見ると、こんな記述が。

「現象確認実験」とは、実際に素粒子レベルでは言語に反射してただちに反応を起こすという事実を、肉体を使って実験・確認するためのものです。例えば「細胞が堅くなる」と言語で指令を出すと指のリングが開き(緊張状態)、「細胞が柔らかくなる」と指令を出すと指のリングはどんなに引っ張っても開かなくなる(リラックスし、集中力が高まった状態)。

いや、なんで人でやるんですか*2(^^;
 素粒子に影響を与えるのならもっとなんかこう人の言うことを聞かなそうな「モノ」でやった方がインパクトあって良いんじゃないかなあ*3。そういう点で水伝はまさに「モノ」が変化する(ように思える)という点でインパクトがあったんでしょうねえ。
 こうやって比較してみると、水伝が「日常生活や学校教育ではモノ、無機物として捉えられているけれどもなんとなく素朴なアニミズムを掻き立てられるもの」として水を対象にしたのは上手いやり方だったのかもなあ、と変に一人で納得してしまいました。
 素粒子に影響を与えるなんて言っちゃうと原理的にはあらゆる物質が対象になるわけですが、影響を与えるものを「水」、しかもそれを多く含むものとか限定すれば論じる対象を人間や環境問題に上手く絞れますもんね、いや、やっぱりよくできている気がします、水伝*4
 「言葉は人やその運命を変えるんだよ!」と主張するのであればよくある「心理学の名を騙る怪しい理論」で十分な気もしますが、こうやって独自性を出していかないと大変なのかもしれませんね、こういう業界も。
 ちなみに講師である物理性心理学者「蔵元天外」氏を調べていたらこんなページがヒット↓

 なんか典型的な流れだなあ…他にググったところでは著書や講演に感銘を受けた方々の感想とかオススメの言葉がほとんどのようなのですが、「スゴイです!」とか「世界の見方が変わりました!」のようなものばかりであまりその理論的内容に触れているものが無かったのが残念です。方程式とか見てみたいのですけれど。「物理性心理学」で検索すると比較的最近開設したブログなんかがヒットするので、これからに期待、というところでしょうか。
 mixi内にも専用コミュのようなものを発見しましたし*5、もしかしたらこれからじわじわと勢力を広げていくのかもしれませんが、やっぱりなんとなく水伝ほどには拡大しなさそうだなあ、という感じもします。
 これから疑似/ニセ科学を追っていくうちにまた出会うかもしれない*6ので、備忘録として。

*1:こっちは僕の専門で真面目な言語理論の一つです。いやマジで。

*2:っていうかこの「指が離れたり離れなかったり」ってちょこちょこ見かける気がします。

*3:まあこういう疑問にも色々答えが用意されてるんでしょうけど。

*4:ラディカルな水伝信者は素粒子論まで行っちゃうかもしれませんが。

*5:ただ発足数ヶ月で人数も数人程度。

*6:もしかしたらこれまでその文脈で出てきたことがあるのかもしれませんけれども。