誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

検索の技術:どの語を使って検索するか

 ブコメにも書いたんだけれど。
 こういう話題の時によく「調べもしないで」という話が出るけれど、調べ方がわからないという人も(潜在的に)かなりいるんじゃないかと感じることがある。
 僕が気になっているのは、pc自体触れたことがほとんど無いとかgoogleなにそれおいしいの、という人たちのことじゃなくて、むしろ自分のpc持ってる(あるいは家にある)し検索サイトも知ってて毎日使ってるような人たちでも、必要な情報にたどり着くのが難しいってのは珍しくないのでは、ということ。
 こう考えるようになったのは自分の授業での体験がきっかけ。論文検索サイトとしてCiNiiとgoogle scholarを教えることが多いんだけど、「教えてもらったサイトで検索しても論文が見つかりません」という質問を受けることが多い。「調べたけど出てこなかったよ」ってあなたも聞き覚えありませんか?
 もちろん探すのが難しいテーマというのもあるんだけれど、僕が探してみるとたくさん出てくるって場合が多い。こういうケースで何が起こってるかというと、検索に使う語やその組み合わせが適切でないってことがほとんど。
 論文については専門用語を知ってるかどうかってことも関わってくるので検索の技術と言えるかどうか微妙なところもあるけれど、論文検索以外の場面でも「この語の組み合わせで調べると出てくるのに」ということは多い。しかもそこまで複雑な組み合わせではなく。
 自分がどうやって検索の仕方を学んできたかというと、試行錯誤の繰り返しだったと思うのだけれど、これだけpcでの作業とwebから情報を取ることが必須になってきている状況を考えると、学校で情報を取って来る方法を教えるって結構重要なんじゃないかな。googleのトップページへの行き方を教えて「ここでキーワードを入れればなんでも出てきます」と言う、その次のステップが重要なんだと思う。
 ただ、どうすれば効率的に教育として教えることができるのかというアイディアがあるわけではないし、実際やるとなると色々難しいのかもしれない。でも今なら大学の情報処理の授業なんかで力を入れてやってるところもあるのかな。

追記(2011/09/16)

 詳しく書いてある記事をブコメで教えてもらいました。とても参考になります。こういう授業を受けられる人は運がよいと思う。