誰がログ

歯切れが悪いのは仕様です。

レビュー・感想

2014年後半戦雑感(4):日本言語学会第149回大会(愛媛大学)

他の方の発表とか 言語学会はいつもどこの部屋に行くのか迷うのですが、今回はどちらかというと自分の研究テーマに近いものを中心に聞きに行くことに。日本語の形態論についてのformalなアプローチの発表がいくつかあって、今後やってくれる人が増える…まで…

2014年後半戦雑感(3):第8回言語学×自然言語処理合同勉強会(国立情報学研究所)

あっという間に年末になってしまいましたのでそれぞれごく簡単に。 こちらの勉強会については下記のエントリでも少し書きました。 第8回言語学×自然言語処理合同勉強会の発表スライド(Twitterと言語研究の話)を公開します - 誰がログ もう一人の発表者の海…

2014年後半戦雑感(2):TwiFULL SLiM 27(北海道某所)

だいぶ間が空いてしまいました(いつものこと)。 研究会の詳細については下記参照。発表題目は「愚痴命令文と終助詞」。命令文は博論時からやってるんだけど終助詞は初挑戦。緊張。 http://www26.atwiki.jp/twifull/pages/19.html TwiFULL SLiMはTwiFULL系…

2014年後半戦雑感(1):日本語学会2014秋(北海道大学)

なんか最近色々参加しているので簡単に記録など。 日本語学会2014年度秋季大会 | 日本語学会 初北海道 思ったより寒くなくてよかった…観光的なことは全然できませんでしたが(北大キャンパス内すら…)、食事はけっこう美味しいモノにありつけました。色々教…

関西言語学会第39回大会(主にシンポジウム「言語理論と科学哲学」)雑感

丁寧に書くとまた延び延びになりそうなので雑に書きます。 シンポジウム 研究発表もやってきたのですが、今回はなんといってもかねてよりファンである戸田山和久氏が参加したシンポジウム「言語理論と科学哲学」を楽しみにしていました。 シンポジウムの内容…

はてなブログを9ヶ月使ってみて雑感、あとダイアリーとの使い分けとか

なんで9ヶ月かっていうと、数えてみたらそうだったというだけです。1年経つまで待つとまたお蔵入りエントリなりそうなので。 僕ははてなにブログが3つあります。 ここ はてなブログ:dlitの殴り書き はてなグループ:はてなグループの終了日を2020年1月31日…

はじめてのぽすたあはっぴょう(日本言語学会147回大会@神戸市外大)

発表からあっという間に一ヶ月が経とうとしていることに気がつき戦慄しております。 さて、タイトルにもありますとおり日本言語学会147回大会(神戸市外大)で生まれて初めてポスター発表というやつをやりました。発表タイトルは 「シダイ」の節構造:時制・…

日本語学会2013年度春季大会(於大阪大学)今さら雑感

体調を崩壊させて言語学会@茨城大に参加できなかった代わりと言ってはなんですがすでにあやふやになりつつある記憶を頼りにちょっと雑感。どちらかというと印象の話が多めです。 余談だけど予稿集の表紙にタイムスケジュール&会場の情報、裏表紙に会場の地…

色覚障害対応の赤色天神チョークを使い始めてみました

感想とか 製造元の日本白墨工業株式会社の紹介ページ:目にやさしい赤チョーク 同社の取り組みを紹介しているページ:http://goma.sakura.ne.jp/shikijaku/doc/kokuban.htm 僕が購入したのは以下のページの 日本白墨工業株式会社:チョーク 「天神印チョーク…

日本言語学会第145回大会雑感(2):研究発表とか

久しぶりに個別発表の感想など記録しておこうと思います。気力もあまり無いので各発表内容の詳しい説明はしません、すみません。あと殴り書きなので用語なんかも思いつくままです。 あ、ちなみに(3)は無いですよ。これで終わり。 今回は珍しくほとんど生成文…

日本言語学会第145回大会雑感(1):形態理論と活用のワークショップを終えて

ワークショップ「現代形態理論と日本語の活用における諸問題: 音便・不規則形・迂言的活用」 資料 当日の趣旨説明のスライドと僕の個別発表のスライドはそれぞれslideshareに上げました。 趣旨説明(乙黒亮・田川拓海):趣旨説明 個別発表1(田川拓海):分…

日本学術会議公開シンポジウム「学士課程教育における言語・文学分野の参照基準」雑感

日本学術会議の公開シンポジウム「学士課程教育における言語・文学分野の参照基準」というものに参加してきました。以下がシンポジウムの案内です。 学士課程教育における言語・文学分野の参照基準(pdf注意) 参照基準の中身の参考になると思うので、上の資…

日本語学会2012年度春期大会シンポジウム「グローバル市民社会の日本語学」雑感

もう一ヶ月どころか二ヶ月経ってしまいそうなところなのだけれど、やはり重要だと思うので書いておく。言語研究者として専門家と非専門家のコミュニケーションを考える上で、刺激や示唆をもらえるところが多かった。 http://www.jpling.gr.jp/taikai/2012a.h…

言語学会シンポジウム「活用論の前線」一人反省会、あるいは活用論雑記

宣伝:日本言語学会第143回大会(大阪大学)で発表します - 誰がログ すでに一ヶ月が過ぎてしまいましたが、やはり少し書いておこうと思います。 当日の様子 まず、大会の運営に携わっていた皆様、ありがとうございました。僕自身は二日間あまり余裕が無かっ…

第5回言語学・自然言語処理合同勉強会(関西第2回・京都大学)雑感

もうすでに2週間以上経ってしまったわけですが、備忘録も兼ねて少しだけ。発表タイトルなどは以下をご覧ください。 Google Sites: Sign-in 概要 オーガナイズから司会まで一手に引き受けてくださったid:kana0355さんのおかげで大変内容の濃い会になったと思…

パウル・クレー展「おわらないアトリエ」と作品タイトルとその訳のお話

ようやく行ってきました! http://klee.exhn.jp/ 素晴らしい企画内容とボリュームでした。気になっている方は7/31日(今週末)で終わってしまうのでぜひ足をお運びください。 同規模、あるいはこれ以上の規模のクレー展はこれからもあるかもしれませんが、あ…

今さら書評:鈴木孝夫・田中克彦(2008)『対論 言語学が輝いていた時代』

対論 言語学が輝いていた時代作者:孝夫, 鈴木,克彦, 田中岩波書店Amazon 2008年にいただいて以来、書評を書く書く言って放っておいていたのですけれど、なんだか気持ち悪いので、決別するために(ごくごく雑にですが)書いておくことにします。三、四回ほど…

日本語学会2011年度春季大会@神戸大学雑感

もう一週間になってしまいましたが、簡単に。 シンポジウム「日本語のテンス・アスペクト・ムード研究と通言語的研究」 一つ一つの話が具体的かつ示唆に富んでいて単純に聞いてて楽しかった。コメンテーターのアンドレイ・マルチュコフ氏と各講師のやりとり…

2010年に導入・購入してよかったものたち

たまにはこういうホントの?雑記も。ここしばらく重い記事ばかりでしたし。本などは除いて。 電子辞書 CASIO Ex-word 電子辞書 XD-GF6900 音声対応 100コンテンツ 総合モデル 5.7型液晶クイックパレット付きCASIO(カシオ)Amazon 日本国語大辞典(精選版)入…

Eliminating "Paradigm"

備忘録。 Inflectional Identity (Oxford Stuides In Theoretical Linguistics) 作者: Asaf Bachrach 出版社/メーカー: Oxford University Press, U.S.A. 発売日: 2009/08/31 メディア: ペーパーバック クリック: 15回 この商品を含むブログ (2件) を見る に…

博論執筆記15:あ、誤解してた

今博論の息抜きに読んでいる本(そんな暇あるのか)↓Verbal Complexes (Volume 34) (Current Studies in Linguistics (34))作者:Koopman, Hilda,Szabolcsi, AnnaThe MIT PressAmazon Koopmanのhead movementに関する立場については韓国語/日本語を分析した論…

例の本(書評というか感想文)

昨日書いたエントリがブクマが短時間で5個以上付いたにも関わらず、はてブの注目エントリのページからのアクセスがほとんど無いのが笑える*1(^^; まああのタイトルとあの内容じゃなあ… ところでここ数日はてなで話題になってた例の本ですが、twitterに書いた…

シンポジウム「生成文法の可能性」レポ

昨日書くつもりだったんですけど、ちょっとした休憩のつもりが睡眠になってしまいました(^^; ※レポっていっても内容の説明とかは無しで自分の感想ぐらいしか書きません。あしからず。 朝〜午前中の講演 高速バスで向かったため、早めの出発。眠し… 午前中の…

意味論と語用論の複雑な関係

珍しく本業のお話を(笑) それでも自分の専門とは若干離れているのですけれど、良い本を見つけたので紹介しておきます。本当は理論言語学の方のブログに書く内容かもしれないのですけれど、そこまで内容には踏み込めないので。 今回のオススメ(なんか専門…

Complex predicate, Restructuring, Lexicalism

レビューというか、面白い論文を読んだのでちょっと走り書きメモ。

英語学会@本郷二日目

二日目は頑張って早起きして一本目の発表(9:30〜)に間に合いました。やはりつくばエクスプレスは偉大だ…というわけで、午前中の研究発表四本+午後のシンポジウムで三本、全部Hard Syntaxな発表を聞いてきました(笑)いや〜楽しかったけど前日に輪をかけ…

英語学会レポート一日目

今日は東大(本郷)での英語学会に参加してきました。前日に東京飲みだったため、午前中のStudent Workshopには惜しくも参加できなかったのですが、午後の研究発表五本を聞いてきたので、軽く感想など…Workshopには「束縛理論の過去・現在・未来」といういろ…

科学哲学:社会化された認識論

やっと読み終わった〜↓ 認識論を社会化する作者:伊勢田 哲治名古屋大学出版会Amazon 内容的にはかなり興味があって、しかも過去のエントリーでも取り上げたけど、伊勢田哲治さんの本!でも今回は結構専門的…それもそのはず、これ伊勢田さんがMarylandに出し…

経験論と合理論

相変わらず言語学以外の学術書もつまみ食いしてます。 最近立て続けに気になる本がいくつか手に入ったので、ちょこっと紹介を。もちろん言語学と関係無いのもありますが、場合によっては参考になるのもいくつかあります。 まず、 脳が作る感覚世界―生体にセ…

明日の記憶

映画「明日の記憶」を見た。 映画や舞台も、自然や建築物も、食べ物も良い物ほど言葉にして表現する気が無くなってしまう(ほとんど僕の力不足のせいだけど)。 この映画についても、色々な問題と重ね合わせて議論・評論を作ったり、感動した場面をこみ上げ…